65cmクーデ型太陽望遠鏡

写真

図1 65cmクーデ型太陽望遠鏡

太陽観測専用の望遠鏡。クーデ型の太陽望遠鏡としては口径が世界第1位である。

焦点距離37.2mのクーデ焦点で、太陽が直径35cmのスケールで結像する。1966年建設開始、1967年に望遠鏡の据え付けが行われた。総工費1億5千万円(建物を含む)。

太陽専用のため、赤緯+35゜以北は向かない。大型分光器を備え、太陽面の微細なスペクトル線輪郭の変化を観測できる。

近年はマグネトグラフにより、主に太陽面の磁場構造とその活動の研究に用いられてきたが、太陽の地上観測の減少に伴い、ここ数年は共同利用から外されている。

表1 光学系
望遠鏡 クーデ
主鏡有効径0.65m
材質 溶融水晶
焦点距離 6.0m(F/9)
形状 放物面
厚み 0.102m
重量 80.5kg
焦点 種類 クーデ
焦点距離 37.2m
口径比 57
焦点面スケール[″/mm] 5.55
表2 機械系
マウント 方式 フォーク式
重量 16.7t
赤緯北向き限界 35°
指向精度 ±30″
表3 前光学系
リオフィルター 口径 30mm
焦点の変化量 52mm
Hαの透過幅 0.5Å
イメージ 口径 50mm
ローテーター 焦点の変化量 90mm