自然科学研究機構 国立天文台

天文機器資料館

建物・外観について(56秒)

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天文機器資料館は、かつて、自動光電子午環の観測室でした。カマボコ型の屋根は、造船会社が作りました。2009年、平成21年からは、国立天文台に残されている古い観測機器を展示する天文機器資料館として公開されています。ドームの北側と南側には窪地があり、大きな百葉箱のような白い建物が建っています。これらは子午線標室と言って、観測室の中にある自動光電子午環が正確に南北を向いているか、確かめるためのものでした。天文機器資料館は、入り口を入って階段を上った2階になります。室内の照明は中に入ると自動で点灯します。

自動光電子午環について(55秒)

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部屋の中央にある自動光電子午環は1982年、昭和57年に完成し、1984年、昭和59年から1998年、平成10年まで観測を行っていました。ドイツの光学会社カール・ツァイス製です。自動光電子午環ができるまでは、星が子午線を通過する瞬間の時刻を人間の目で読み取っていたため、観測する人により、誤差がありました。自動光電子午環は光電マイクロメータを使って自動で星を観測することにより、人による誤差を無くした観測機器です。昼は太陽、夜は3分に1個の割合で大量の星や銀河の観測が行われ、その結果をまとめて、たくさんの星のカタログが作られました。

一戸直蔵コーナーについて(1分)

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一戸直蔵は1878年、明治11年、青森県生まれの天文学者です。1907年、明治40年から4年間、東京天文台の観測主任でした。展示物からは、時代を先行した学者、一戸らしい業績がうかがえます。左から順番に、日本初の変光星観測者だった一戸の観測野帳、天文学の啓蒙書2冊、当時としてはとても斬新なアイディアであった高い山の上への天文台建設計画、一戸のポートレートと家族写真が展示されています。一戸直蔵コーナーは、アマチュア天文家の方と、川崎市青少年科学館から資料の寄贈を受けて、2012年、平成24年にできました。

CIAO(チャオ)について(1分8秒)

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ここに展示されているCIAOは、ハワイにあるすばる望遠鏡で使われていた恒星コロナグラフです。恒星コロナグラフは、中心の星の光を隠すことによって、その周りにある惑星や、ガスの円盤のような淡くて暗いものを観測するための装置です。すばる望遠鏡は口径が8.2メートルもある巨大な望遠鏡ですが、その巨大な望遠鏡の焦点の部分に付けられていた、特殊なデジタルカメラ、と思っていただければ良いでしょう。CIAOは2000年、平成12年から2008年、平成20年まで、生まれたばかりの星の周りのガスとチリの円盤の様子や、年老いた星が周りに放出したガスの様子などを観測してきました。いま、すばる望遠鏡では、CIAOの二代目のHiCIAO(ハイチャオ)が活躍しています。

リーフラー時計について(59秒)

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リーフラー時計は、ドイツのジグムント・リーフラーが1891年、明治24年に開発した、精度の高い振り子時計です。天体観測のためには正確な時計を必要としたため、20世紀の前半には世界各地の天文台でリーフラー時計が使われていました。振子の振動が空気抵抗によって減衰するのを防ぐため、時計全体が上部のガラス容器と下部の鉄の筒で密閉され、3分の2気圧程度に減圧して使われていました。1951年、昭和26年からは、日本の標準時を測る標準時計は、リーフラー時計よりも精度が優れた水晶時計にかわりました。現在では、日本の標準時計はより精度の高い原子時計が使われています。

写真天頂筒PZTについて(39秒)

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PZTは、天頂付近を通過する恒星を写真撮影し、位置を測定するための望遠鏡です。このため、望遠鏡は真上に向けて固定されています。1952年、昭和27年から1988年、昭和63年まで、晴れた日はPZTによって星を観測し、その結果を標準時の決定に使っていました。PZTの観測結果からは、地球の自転の遅れやふらつきを調べることもできます。

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