ほしぞら情報2024年8月

木星と火星が接近(2024年8月)

木星と火星の接近 2024年8月15日2時 東京の空
画像:中解像度(2000 x 1265) 高解像度(5500 x 3480)

未明の空で近づく2惑星に注目!

8月に入り、未明から明け方の空で木星と火星が見やすくなってきました。この2惑星が、日ごとに見える位置が近づいていき、8月15日未明(14日深夜過ぎ)に最も接近して見られます。

最接近は8月15日0時頃で、そのときの離角(注)は、18.3分角です。これは満月の見かけの直径(約30分角)の60%程の距離に相当します。ただしこの時間帯の2惑星は、まだ昇っていないか昇っていても低い空に位置します。このため、2惑星が見やすい高度に昇ってくる2時頃から夜明け前の頃に観察するのが良さそうです(2惑星の離角は、2時に18.5分角、3時に18.8分角で、最接近の頃とあまり変わりません)。

このころの2惑星の明るさは、木星のマイナス2.2等に対して火星が0.9等と、木星の方がおよそ17倍明るく輝いています。ただ火星は暗いと言っても夜空の1等星とほぼ同じ明るさですし、赤っぽい色をしているため、それなりに目立って見えることでしょう。

接近の様子は肉眼でも十分に見られますが、双眼鏡を使うとなおはっきりと観察できます。また望遠鏡でも、低倍率ならば、同じ視野の中で火星と木星が見られ、さらに木星のガリレオ衛星まで一緒に見ることができるでしょう。ガリレオ衛星は木星の周りをまわっているため、時間が経つにつれ、位置が変化していく様子も観察することができます。

木星と火星は最接近当日だけでなく、前後数日もそれなりに近い位置に見られます。今年の8月はぜひ、木星と火星の共演をお楽しみください。

  • (注)天球上における2天体の見かけの距離のこと。角距離。角度で表す(1度=60分角)。このページの離角は東京の値だが、他の場所でもほとんど変わらない

(参照)暦計算室ウェブサイト 今日のほしぞら 」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。木星と火星の位置を調べる際にもご利用ください。また、「こよみの計算 」では、各惑星の出入りの時刻を調べることができます。

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