ほしぞら情報2025年3月

水星が東方最大離角(2025年3月)

2025年3月4日から12日 日の入り30分後の東京の西の空。
画像:中解像度(2000 x 1265) 高解像度(5500 x 3480)

日の入り後の西の空で水星が観望の好機

水星を見たことがある、という人は意外に少ないのではないでしょうか。水星は太陽系の中で一番太陽に近い軌道を公転している惑星です。そのため、見かけの位置が太陽から大きく離れることがなく、空の中で見つけることが難しいのです。そんな水星を見つけるチャンスが、「最大離角」の前後の時期です。

3月8日に水星は東方最大離角となり、この日の前後には日の入り直後の西の低空で水星が見つけやすくなります。東京では3月4日から12日の間、日の入り30分後の水星の高度が10度を超えます。他の地域でも大きな違いはなく、水星を観察できる好機です。

今回の場合、水星よりも少し高い位置に明るい金星が輝いています。金星を目印に水星を探してみると良いでしょう。

水星は空の低い位置に見えるため、西の空が開けている場所で観察する必要があります。また、低空に雲がなく、よく晴れた日が観察には最適です。夕焼けが残る空で水星が探しづらい時は、双眼鏡を使うと探しやすくなります。双眼鏡を使うときは、太陽を見ないよう、太陽が沈んでから観察を始めるようにしてください。

(参照)暦計算室ウェブサイト 国立天文台暦計算室の「こよみの計算 」では、各地の月の出入り時刻、惑星の出入り時刻などを調べることができます。また暦象年表の「太陽系天体の出入りと南中 」でも、各地の惑星の出入り時刻などを調べることができます。「今日のほしぞら 」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。

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