東京の星空・カレンダー・惑星（2024年11月）

概要

11月に入ると、日の入りの時刻も早くなり、夜の長さが感じられるようになります。日の入り直後の南西の空 には金星が輝き、月末に向かって徐々に高度が高くなっていきます。金星が沈んだ後の宵の南の空には土星、そして東の空に木星が昇ってきます。さらに木星が空高くなる真夜中頃には、東の空に火星も見えてきます。今月は、間隔を空けて夜空を彩る惑星たちの元を、月が満ち欠けしつつ訪れて行く様子に注目してみましょう。

東京の星空

カレンダー（11月）

1日	新月
3日	文化の日
4日	休日
5日	このころ、おうし座南流星群が極大（見頃は10月中旬から11月上旬まで。1時間に2個程度。11月上旬は月の条件が良い）
7日	立冬（太陽黄経225度）
9日	上弦
12日	このころ、おうし座北流星群が極大（見頃は11月上旬から中旬で、ほぼ一晩中見える。1時間に2個程度。11月上旬は月の条件が良い）
16日	満月 / 土星が留 / 水星が東方最大離角
17日	天王星が衝 / 21時頃、しし座流星群が極大（見頃は11月18日未明。1時間に3個程度。月の条件は悪い）
22日	小雪（太陽黄経240度）
23日	勤労感謝の日 / 下弦
26日	水星が留

流星群の極大日、時刻は、IMO（International Meteor Organization／国際流星機構） の予報をもとに掲載しています。流星群の流星出現個数は、見頃の時期に、天の川が見えるような暗い空で一般の方が観察したときに、1時間あたりに見られる最大の流星数の目安です。街明かりの中で観察したり、見頃でない時期に観察したりした場合には、数分の1になることがあります。反対に、空の条件や観察者の熟練度などによって、数倍の数の流星を見ることができる場合があります。

惑星

水星

日の入り後の南西の低空に位置しています。16日に東方最大離角となりますが、日の入り30分後の高度は10度にも満たず、観察は難しいでしょう。その後は高度が下がり、さらに観察しにくくなります。

金星

日の入り後の南西の空に見えます。明るさはマイナス4.0等からマイナス4.2等。

火星

かに座を東に移動しています（順行）。真夜中に東の空に見え、明るさは0.1等からマイナス0.5等と明るくなっていきます。

木星

おうし座を西に移動しています（逆行）。日の入りの少し後に東の空に昇り、真夜中は東から南の空高く見えます。明るさはマイナス2.7等からマイナス2.8等。

土星

中旬まではみずがめ座を西に移動していますが（逆行）、16日に留（りゅう）となり、以後は東向きの動きに転じます（順行）。留のころには、星空の中での土星の動きが止まったように見えます。宵の南から南西の空に見え、明るさは0.8等から0.9等。

（参照）暦計算室ウェブサイト：「今日のほしぞら 」では、代表的な都市の星空の様子（惑星や星座の見え方）を簡単に調べることができます。こよみ用語解説 の天象 の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。