自然科学研究機構 国立天文台

2021年10月の星空情報

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2021年10月の星空情報です。秋の夜空に見え隠れする惑星に注目してみましょう。

秋の夕暮れ、「宵の明星」金星が真っ先に輝きはじめます。暗くなるにつれて、南の空には土星と木星も現れます。

太陽に近く、なかなか見られない水星。西方最大離角となる下旬、日の出前の空で高度が10度を超え、見つけやすくなります。

秋が深まり、天高くペガスス座が昇っています。目印は「秋の四辺形(ペガススの四辺形)」。1995年に太陽以外の恒星をまわる惑星が初めて発見(注)されてから四半世紀を超えた現在、太陽系外惑星の発見数は飛躍的に増えました。天文学は着実に宇宙の謎を解き明かしています。

10月の月の暦:6日新月、13日上弦、20日満月、29日下弦
(18日:十三夜(太陰太陽暦における9月13日))

(注)太陽以外の恒星の周りをまわる太陽系外惑星として初めて発見された「ペガスス座51番星b」より先に、パルサー(高速で回転する中性子星)の周囲をまわる惑星が発見されました(1992年)。 本文へ戻る

ワンポイント・アドバイス

地球よりも内側を公転する水星と金星は、太陽から最も大きな角度で離れて見える位置関係になるときが観察の好機です。この10月には、水星が西方最大離角、金星が東方最大離角となります。太陽の西側にあり、日の出より先に昇ってくるときが西方最大離角、太陽の東側にあり、日の入りを追って沈んでいくのが東方最大離角です。

惑星の軌道面に対して地球の赤道が傾斜している関係で、惑星の高度は秋には明け方に、春には夕方に高く見えます。特に太陽に近い水星を見るには、西方最大離角を迎える今月は、比較的好条件と言えます。それでも、薄明の始まった空の低いところに見つけるためには、水星の見える方角などをあらかじめ調べておくとよいでしょう。

一方、東方最大離角となる金星は、春に「宵の明星」として見える時に比べるとあまり高くなりませんが、低空でも圧倒的な明るさで目を引きます。

地球の空に現れる惑星の見え方にも、太陽系の構造が反映されています。秋の空にもたくさん隠れている、太陽系とは異なる構造を持つ惑星系では、どんな星空の見どころがあるのでしょうか。

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文:内藤誠一郎(国立天文台 天文情報センター)