水星が西方最大離角(2021年10月)

日の出前の東の空で水星が見やすくなる
水星が10月25日に西方最大離角となります。東京では21日から31日まで、日の出30分前の水星の高度が10度を超えるため、水星を見つけやすくなります。
地球よりも内側の軌道を公転している水星は、見かけの位置が太陽から大きく離れることがありません。そのため、水星を観察するチャンスは、日の出前か日の入り後のわずかな時間に限られます。「最大離角」の頃には水星が見かけ上太陽から最も大きく離れるため、観察の好機となります。
東の方角が開けている場所で、真東から少しだけ南寄りの低空にある水星を探してみてください。残念ながら、近くに目安になる天体はありません。図を参考にして、方位と高度から水星を探してみましょう。双眼鏡を使うと水星を見つけやすくなります。ただ、水星を追いかけるように太陽が昇ってきます。明るい太陽を双眼鏡で見てしまわないよう、日の出より前に観察を終えるようにしましょう。
(参照)暦計算室ウェブサイト:「今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。「こよみの計算」では、太陽や月、惑星の出入りの時刻や方位などを調べることができます。「こよみ用語解説」の「天象」の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。