ほしぞら情報2026年4月

4月こと座流星群が極大(2026年4月)

4月こと座流星群と放射点 2026年4月23日 午前3時頃 東京の星空
画像:中解像度(2000 x 2000) 高解像度(5500 x 5500)

歴史の古い4月こと座流星群を見てみよう

4月こと座流星群は、毎年見られる流星群の一つです。その歴史はたいへん古く、紀元前687年に中国で観測されたのが最初の記録だとされています。普段の年は、さほど多くの流星が流れるわけではありませんが、時折、数多くの流星が出現することがあり、国内では1945年に、海外ではアメリカなどで1982年に流星数の増加が観測されています。

今年の4月こと座流星群の極大(注1)は、4月23日5時頃と予想されています。日本では多くの地域ですでに薄明が始まっている時間帯ですが、その直前の3時頃には、比較的条件良く観察できそうです。

4月こと座流星群の流星が見え始めるのは、放射点(注2)が空に昇ってきた後の4月22日22時頃です(時刻や流星の見え方は東京付近の場合。以下同じ)。ただし、この時には、西の空に月があって月明かりが邪魔することと、流れる流星の数もわずかのため、観察の条件は良くありません。その後、23日0時頃(22日の深夜)に月が沈みます。このころには放射点が高くなり、極大時刻にも近づいていくことで、見える流星が増えていくでしょう。流星が最も多く見えるのは23日3時頃とみられ、空の暗い場所であれば1時間に10個程が見られるものと予想されます。また流星が多めに出現する場合には、流星数が1時間に15個程になることも期待されます(注3)

流星は、放射点を中心に放射状に出現しますが、放射点付近だけでなくどちらの方向にも現れますので、なるべく空の広い範囲を見渡すようにしましょう。また、屋外の暗さに目が慣れるまで、最低でも15分ほどは観察を続けると良いでしょう。レジャーシートを敷いて地面に寝転んだり、背もたれが傾けられるイスに座ったりすると、楽な姿勢で観察できます。事故に遭わないように十分注意し、マナーを守って観察をしてください。

  • (注1)流星群の「極大」とは、流星群自体の活動が最も活発になること、またはその時期をいいます。ある場所で見える流星の数には、流星群自体の活動の活発さだけでなく、その場所での放射点の高度や月明かりなども影響します。そのため、極大の日時と、それぞれの場所で多くの流星が見える日時とは、必ずしも一致しません。
  • (注2)「放射点」とは、流星群の流星が、そこから放射状に出現するように見える点です。流星は放射点から離れた位置で光り始め、放射点とは反対の方向に移動して消えます。流星の数は放射点の高度が高いほど多くなり、逆に低いほど少なくなります。放射点が地平線の下にある時間帯には流星の出現は期待できません。また、放射点は概念上のものですので、目で見てそこに何かが見えるわけではありません。
  • (注3)街明かりの中で観察したり、極大ではない時期に観察したりした場合には、見ることのできる流星の数は何分の1かに減ってしまうことがあります。一方、目のよい人や、流星観測の熟練者が観察した場合には、2倍以上の数の流星を観察できることがあります。また、4月こと座流星群は年によって流星数が変化するため、予想数よりも増減することがあります。

参照:

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