東京の星空・カレンダー・惑星（2025年11月）

概要

11月の宵の南の空には秋の星座が見えています。秋の星座には明るい星が少ないのですが、東の空からは明るい星の多い冬の星座たちが昇ってきつつあります。日の入後、南東から南の空には土星が見えています。真夜中頃には、木星が東の空から昇ってきます。月が2日には土星に、9日、10日には木星に近づきます。5日の満月は、2025年の中で最も地球に近い満月です。星空の中を移動していく月と惑星たちとの共演を楽しみましょう。

東京の星空

カレンダー（11月）

3日	文化の日
5日	満月（2025年で地球に最も近い満月） / このころ、おうし座南流星群が極大（見頃は10月下旬から11月上旬で、ほぼ一晩中見える。1時間に2～5個程度だが、火球の出現が期待される。月の条件は悪い）
7日	立冬（太陽黄経225度）
10日	水星が留
12日	下弦 / 木星が留 / このころ、おうし座北流星群が極大（見頃は11月上旬から中旬で、ほぼ一晩中見える。1時間に2個程度。夜半前は月の条件が良い）
18日	3時頃、しし座流星群が極大（見頃は11月18日未明。1時間に5個程度。月の条件は良い）
20日	新月 / 水星が内合
21日	天王星が衝
22日	小雪（太陽黄経240度）
23日	勤労感謝の日
24日	休日
28日	上弦
29日	土星が留
30日	水星が留

流星群の極大日、時刻は、IMO（International Meteor Organization／国際流星機構）の予報をもとに掲載しています。流星群の流星出現個数は、見頃の時期に、天の川が見えるような暗い空で一般の方が観察したときに、1時間あたりに見られる最大の流星数の目安です。街明かりの中で観察したり、見頃でない時期に観察したりした場合には、数分の1になることがあります。反対に、空の条件や観察者の熟練度などによって、数倍の数の流星を見ることができる場合があります。

惑星

水星

上旬から中旬にかけて、日の入り後の南西の低空に位置しています。20日に内合となり、以後は日の出前の南東の低空に位置するようになります。東京では30日から日の出30分前の高度が10度を超えるようになります。30日の明るさは0.2等。

金星

日の出直前の東から南東の低空に位置しています。見かけの位置が太陽に近く、観察は難しいでしょう。

火星

日の入り直後の西の低空に位置していますが、見かけの位置が太陽に近く、観察は難しいでしょう。

木星

上旬はふたご座を東に移動していますが（順行）、12日に留となり、以後は西向きの動きに転じます（逆行）。留のころには、星空の中での木星の動きが止まったように見えます。真夜中の東の空に見え、日の出前に南中します。明るさはマイナス2.3等からマイナス2.5等。

土星

みずがめ座を西に移動していますが（逆行）、29日に留となり、以後は東向きの動きに転じます（順行）。宵の南東から南の空に見え、明るさは0.8等から0.9等。

（参照）暦計算室ウェブサイト：「今日のほしぞら 」では、代表的な都市の星空の様子（惑星や星座の見え方）を簡単に調べることができます。こよみ用語解説 の天象 の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。