ほしぞら情報2024年7月
火星、木星と並ぶ明け方の月(2024年7月)
日の出前二つの惑星の近くを通り過ぎる細い月
夜明け前の東の空で、火星の高度がしだいに高くなってきます。7月上旬の明るさは1等級で、はっきりと赤い色合いがわかります。低空には、木星も姿を現すようになってきました。こちらはマイナス2等級という明るさで、高度が上がるにつれてその存在感が際立っていきます。日の出が近づくにつれて白んでいく空に他の星が埋もれていく中でも、木星は最後まではっきりと見えるでしょう。
2日に、細い月が火星に接近して見えます。3日には、月のすぐ近くにプレアデス星団(おうし座にある散開星団M45、日本では古くからの名称「すばる」として知られる)が見えます。月は、4日にかけて木星を越えて北東寄りの低空に移動していきます。この数日の光景を見ていると、地球の周りを公転し、西から東に向かって1日で大きく位置を変えて見える月の動きが、惑星が基準となってよくわかります。また、6日の新月(朔)に向かって日毎に細く欠けていく月の変化も面白いものでしょう。
(参照)暦計算室ウェブサイト :「今日のほしぞら 」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。「こよみの計算 」では、太陽や月、惑星の出入りの時刻や方位などを調べることができます。