ほしぞら情報2024年1月
水星が西方最大離角(2024年1月)

水星探しにチャレンジしよう!
太陽に最も近い惑星である水星は、地球から見た位置が太陽からあまり離れることがなく、見つけにくい天体の一つです。しかし、1月12日には水星が太陽からの見かけの角度が最も離れる西方最大離角となり、この前後は日の出前の南東の低空で見つけやすくなります。東京における日の出30分前の水星の高度は、3日から18日にかけて10度を超えます。他の地域でも大きな違いはありません。
水星よりも少し空の高い位置には金星があります。とても明るく輝く金星は、水星を探すときの目印にもなるでしょう。9日、10日には金星と水星の近くに細い月が見え、美しい光景となります。早起きをして、南東の方角がよく開けている場所で観察してみてください。
中旬を過ぎると水星の位置がどんどん低くなっていきますが、マイナス0等台の明るさがあるため、高度が低くても比較的見つけやすいかもしれません。夜明け前のほの明るい空の中に水星を探すことは簡単ではありませんが、双眼鏡を使うと見つけやすくなるでしょう。双眼鏡を使う際は、太陽を双眼鏡で見ることのないよう、日の出の前には観察を終えるようにしてください。
(参照)暦計算室ウェブサイト :「こよみの計算 」 では、各地の日の出入りの時刻や水星の高度について調べることができます。また「こよみ用語解説 」の「天象 」の項では、最大離角などの惑星現象の用語について解説しています。