自然科学研究機構 国立天文台

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望遠鏡で観察しよう

望遠鏡で火星を観察しよう!

火星表面の模様を説明した写真
画像サイズ:中解像度(2000 x 1265)

最接近の頃の火星は視直径が大きく、表面の模様(もよう)が観察しやすくなります。このころの火星は、夜空でとても明るく輝いているため、肉眼で見ても火星が大きく見えるような気がします。しかし、最接近の頃でも火星の視直径は月視直径の約77分の1と非常に小さく、肉眼では火星が丸い形をしているということや、視直径の変化まではわかりません。このようなことを観察するためには、望遠鏡が必要になります。さらに、表面の模様を観察するには、できるだけ口径の大きな望遠鏡を使うとよいでしょう。

火星の表面には、岩石の成分の違いや地形の影響により、ところどころに黒っぽい模様があります。もっとも大きくわかりやすい模様が「大シルチス」です。

自転による火星の模様の変化
画像サイズ:中解像度(2000 x 1265) 高解像度(5500 x 3480)

火星の模様は火星の自転に伴って24時間40分ほどで一周するため、上の図のように、観察する日時によって見える模様が違います。また、火星の表面でときおり発生するダストストーム(砂嵐)などによって、模様が薄くなったり見えなくなったりすることがあります。

火星の北極と南極には、「極冠(きょくかん)」と呼ばれる白い部分があります。火星の自転軸は25度ほど傾いているため、火星には地球に似た季節変化があります。そして極冠は、季節による温度変化によって大きくなったり小さくなったりします。今回の最接近の頃には、南極冠が地球からよく見える方向に火星の自転軸が傾いています。このときの火星の南半球の季節は夏で、南極冠がいちばん小さくなる時期にあたります。

望遠鏡で見る火星は、写真とは違って模様がとても淡く見えます。さらに、地球の大気のゆらぎのせいで、火星はゆらゆらと揺れて見えます。しかし、じっと見ているとほんのわずかの間、大気のゆらぎが小さくなり、火星の模様が見やすくなる瞬間があります。根気よく観察すると、その瞬間をとらえることができるかもしれません。しかし、観望会などで後ろにたくさんの人が並んでいるときは、望遠鏡をひとり占めしないように気をつけてください。

火星のペーパークラフト

火星のペーパークラフトを用意しました。このペーパークラフトには、火星のいくつかの有名な地形が書かれています。地形の特徴や名前の由来などを調べるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

ペーパークラフト 火星儀(ギャラリー)