自然科学研究機構 国立天文台

メニュー

検索

次回以降

次回以降の火星最接近はいつ?

火星は地球への最接近を約2年2カ月ごとに繰り返し、そのたびに火星は観察の好機を迎えます。次回の最接近は2020年10月6日で、最接近のときの距離は6,207万キロメートルです。今回よりも少し遠い位置で最接近となりますが、火星の視直径は22.6秒角、明るさはマイナス2.6等あり、とても見ごたえがあります。そして、次に火星の近日点のあたりで最接近となるのは、2035年9月11日です。このとき、地球と火星は今回よりも少し近い5,691万キロメートルまで近づき、火星の視直径は24.6秒角(月の視直径の約76分の1)、明るさはマイナス2.8等となります。

2018年から2035年の最接近時の火星の大きさ比べ
画像サイズ:中解像度(2000 x 1265) 高解像度(5500 x 3480)

上の図のように、2018年から2035年までの最接近を比べてみると、火星の視直径に大きな変化があることがわかります。この中で、最も視直径の小さくなる2027年の最接近のときには、地球と火星の距離は1億キロメートル以上離れています(「基礎知識」の「最接近一覧」を参照)。しかし、このときでも火星の明るさはマイナス1.2等で、さそり座の1等星アンタレス(1.0等)、こと座の1等星ベガ(0.0等)や、土星(0等台)よりも、明るく輝きます。

また、2003年から2300年までの火星最接近の中で、視直径が大きなものだけを比べてみると、それほど大きな違いがないことがわかります。2003年の大接近のときには、「このような距離にまで接近したのは6万年ぶり!」「6万年に一度の天体ショー!」「次回は284年後!」など、大きな数字ばかりが一人歩きをし、「火星は大接近の日しか大きく見えない」「火星は6万年ごとに地球に近づく」「火星の大接近は、もう二度と見られない」などと誤解してしまった人もいました。しかし、2003年の大接近のときだけではなく15年から17年に一度ほど、火星は大接近となります。今回は、2003年のときに比べると確かに火星の視直径はほんの少し小さくなりますが、夜空で明るく輝く火星の姿は、私たちの目をおおいに引きつけることでしょう。

ちなみに、2003年の大接近のときよりも地球と火星が接近するのは2287年8月29日です。このときの地球と火星の距離は5,569万キロメートル、火星の視直径は25.2秒角、明るさはマイナス2.9等となります。

2018年から2100年までの火星最接近と、2300年までの火星最接近「近距離ベスト20」は、「基礎知識」の「最近接一覧」をご覧ください。