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2024年1月の星空情報
いよいよ年が変わり、2024年を迎えます。1月の星空情報です。
一年の始まりを告げる、太陽の光。東西南北に広い日本列島全体では、日の出の時刻には2時間もの違いがあります。各地の初日の出情報は、国立天文台のウェブページをご参照ください。
新年の空で「しぶんぎ座流星群」が極大を迎えます。今年は観察に適さない時間に極大となる上、月明かりもあり、見られる流星の数はあまり多くないかもしれませんが、4日、5日の未明に注目しましょう。
日の出前の南東の空には「明けの明星」金星が明るく輝いています。低空に現れる水星も探してみましょう。西方最大離角となる12日の前後は、地平線からの高度が高く、見つけやすくなります。9、10日には、細い月も夜明けの空に集い、美しい光景になるでしょう。
2024年も、星空を通して天文学を楽しみましょう。
1月の月の暦
4日:下弦 11日:新月 18日:上弦 26日:満月
ワンポイント・アドバイス
太陽に最も近い惑星である水星は、明け方や夕方の時間帯にごく低い高度でしか観察できません。地球から見て太陽と水星との離角(注)が最も大きい位置関係になるとき(最大離角)が、観察の好機です。今回は、水星が太陽の西側にあり、日の出直前の東の空で太陽に先立って昇って見える条件で、西方最大離角と呼びます。
国立天文台ウェブサイト「ほしぞら情報」では、日の出30分前の水星の高度が10度を超えると比較的観察しやすい条件として、取り上げています。とは言え、市街地では建物に遮られてしまいます。南東の方角がよく開けている場所で観察してみてください。また、薄明が進んだ空の中で探すことは簡単ではありませんので、見える方角などをあらかじめ調べておくとよいでしょう。
- (注) 天球上における2天体の見かけの距離のこと。角距離。度、分、秒の角度の単位で表される(1度=60分角、1分=60秒角)。