ほしぞら情報2024年12月
月が木星に接近(2024年12月)
見頃の木星と月の共演に注目!
日の入り後の南東の空でとても明るく輝いている天体は、12月8日に「衝(しょう)」となった木星です。衝の頃の木星は約マイナス2.8等の明るさで輝き、1等星が多く輝く冬の星座の領域でも大きな存在感を放っています。
衝とは太陽系の天体が、地球から見て太陽とちょうど反対側になる瞬間のことです。衝の頃の惑星は、地球との距離が近く視直径(見かけの直径)が大きく、さらに光っている部分を正面から見るため陰になる面積が少ないなどの理由で、明るく見えます。また、日の入りの頃に東の空から昇って真夜中に南中し、日の出の頃に西の空に沈むため、一晩中見ることができます。
14日には、この木星に月が近づきます。満月を翌日に控えた月は、とても明るく輝いていますが、木星は月の光に埋もれることなく、肉眼ではっきりと見ることができるでしょう。
地球の周りを公転している月は、夜空の東へ東へと移動しています。14日の夜に木星の西側に見えていた月は、翌日15日の夜には、木星の東側へと移動しています。よく観察すると、数時間のうちにも位置が変化していることに気が付くでしょう。
(参照)暦計算室ウェブサイト :「今日のほしぞら 」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。「こよみ用語解説 」の「天象」の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。