ほしぞら情報 2016年10月
月が木星に接近

9月26日に合を迎えた木星が、明け方の東の空に姿を現します。木星は、日の出前の、空が明るくなり始めた頃に、東の地平線から上ってきます。上旬には、木星の高度がまだ低いうちに空が明るくなってしまいますが、中旬、下旬と日が進むにつれて早く上るようになり、マイナス1.7等の輝きがたいへん目立つようになります。
10月28日には、その木星にたいへん細い月が近づきます。この日、月は木星の少し上に位置しています。空がまだ明るくなり始める前の、日の出から1時間半ほど前に観察を始めていると、十分暗い空で、月と木星の輝きを楽しむことができるでしょう。
月をよく見ると、月の暗い部分が地球からの反射光でうっすらと光る「地球照」も見えるかもしれません。
29日にも月は木星の近くにありますが、位置関係が逆になり、月が木星の下に見えるようになります。月はさらに細くなり、高度も低くなりますので、28日よりも見るのが難しくなりそうです。
参照:暦計算室ウェブサイト
国立天文台暦計算室の「こよみの計算」では、各地の日の出入り、月の出入り、月齢などを調べることができます。代表的な都市での惑星や月の見え方は、国立天文台暦計算室の「今日のほしぞら」で調べることができます。こよみ用語解説の天象の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。