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出張授業「ふれあい天文学」実施校募集中

国立天文台は、天文学者が全国の小中学校へ出向いて授業を行う事業「ふれあい天文学」を2010年度より実施しています。例年40名を超える天文学者が講師となって、太陽や月のお話、星の誕生のしくみ、ブラックホールの不思議、太陽系を旅する宇宙旅行など、星や宇宙の話題を届けています。「ふれあい天文学」は子供たちが天文学者の授業を受ける貴重な機会となります。今年度はあなたの学校で授業をおこなってみませんか。日本全国どこへでも天文学者をお届けします。

2015年度「ふれあい天文学」紹介ビデオ

実施概要

2016年度の実施校を現在募集中です。 申し込み方法など詳しくは「ふれあい天文学申し込み」のページをご覧ください。

対象
日本国内の小学校(4年生以上)、中学校
授業時間
45分~70分程度
内容
天文学に関わる授業と質疑。詳しい授業内容は、学校と講師と相談の上決定
実施期間(2016年度)
2016年10月~2017年2月(予定)
応募締切
郵送の場合:2016年5月31日(火曜日)当日消印有効
FAX・電子メールの場合:2016年5月31日(火曜日)必着
応募多数の場合は過去の実績回数、日程、地域、志望動機を考慮の上実施校を決定します。

この事業は「天文学振興募金」の支援を受けており、実施校の負担はありません。

ふれあい天文学

授業例の紹介

理科の授業の一環として、校内のイベントとして、国立天文台はこれまでさまざまな形で「ふれあい天文学」を実施してきました。その中から昨年度の授業をご紹介します。この授業は地元の新聞でも採り上げられました。

授業タイトル:太陽と太陽系の話

(学校:瑞浪立瑞浪中学校3年生/講師:ひので科学プロジェクト 勝川行雄/実施日:2015年12月7日)

授業の様子

講師の感想:
岐阜県瑞浪市瑞浪中学校の3年生を対象に授業を行いました。私の出身は瑞浪市のとなりの恵那市で、高校生時代にお世話になった先生が偶然にも瑞浪中学校にいらっしゃるというサプライズもありました。

「星や宇宙を身近に感じてもらいたい」というのが私の授業をするときのテーマです。ですから、地球の近くにある太陽や太陽系の惑星の話から出発して、宇宙がどれくらい広いかを例え話を交えながら解説します。そうすると、太陽のような地球の100倍もの大きさの星が、宇宙の中では地球のすごく近所にあるのだということを実感してもらえます。

その後、「ひので」などの最新の観測衛星がとらえた活発な太陽の様子を紹介すると、普段目にする太陽とは全く違うダイナミックな太陽の姿に歓声があがります。なかには、なぜ星は丸いのか、太陽より大きな星はあるのかという的を射た質問をする生徒もおりました。自分で宇宙について調べていてここぞとばかりに質問してくる生徒もおり、さすがに中学3年生だなと思わされました。

岐阜県は、太陽や宇宙の研究のメッカだという話もしました。高山市には日本最大の太陽観測施設である京都大学飛騨天文台がありますし、瑞浪市のとなりの土岐市には高温プラズマを研究している核融合科学研究所があります。また、2015年のビッグニュースといえばニュートリノ研究で梶田先生がノーベル物理学賞を受賞したことで、その研究に使われたスーパーカミオカンデも岐阜県にあります。

宇宙の研究というと遠くはなれた世界のように思われそうですが、実は近所に宇宙の研究の最先端があるのだということを私と同じ岐阜県の生徒たちにも知ってもらえるとうれしいです。私も宇宙に興味を持ち始めたのが中学生のときだったので、「ふれあい天文学」の授業がきっかけとなって宇宙や天文学に関心のある生徒がでてきてくれることを願っています。

授業の様子
授業の様子

その他の授業の報告

「ふれあい天文学」ご支援のお願い

「ふれあい天文学」は、国立天文台の「天文学振興募金」による事業の一環として実施されており、皆様のご支援によって成り立っています。天文学者が天文学の魅力を後世へ伝える取り組みを今後も継続していくために、皆様のご寄附をお待ちしております。寄附の詳細については「天文学振興募金」のページをご参照ください。

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