自然科学研究機構 国立天文台

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三鷹・星と宇宙の日2018:晴れのち雨のち晴れ。青空にこだました来場者の声!

イベント

開場直後の受付・インフォメーションコーナー前の様子

毎年恒例の特別公開「三鷹・星と宇宙の日」を、2018年10月26日(金曜日)、27日(土曜日)の2日間で開催しました。目玉企画の講演会を始め、毎年恒例の質問コーナー、普段は入れない歴史的建物や研究施設の公開、国立天文台で行っている研究とその成果を紹介する展示はもちろん、楽しみながら天文学や宇宙について知っていただくためのカードゲームやVR(仮想現実)体験、謎解き、などさまざまな出し物を用意しました。その結果、26日のプレ公開に490名、27日の本公開に3247名、両日合わせて3737名もの方に、最先端の天文学の面白さを感じていただきました。

7月31日の火星大接近を始め、とにかく太陽系の話題に事欠かない今年のメインテーマは「太陽系再発見」。講演会も立ち見が出るほどの大盛況で、太陽系研究最前線への興味は尽きないようでした。雨の予報で心配された天候も、開始時刻には青空が広がり、まるで夏を思わせる陽気の中、半袖で各企画を精力的に回るたくさんの姿が見られました。「太陽系」だけでなく国立天文台の新しい魅力も「再発見」されたのではないでしょうか?そんな今年の三鷹・星と宇宙の日(本公開)の様子をご紹介しましょう。

メイン講演会

講演1は「平山族と古在振動―小惑星の研究を変えた日本の力」。小惑星は惑星と同じように太陽の周りを回っている岩のかけらのような小さな天体で、番号が付けられたものだけでも50万個近く見つかっています。これらの小惑星の研究において著しい業績を残したのが、平山清次と初代国立天文台長の古在由秀です。この講演では、日本が世界に誇るこの二人の天文学者と業績についてご紹介しました。また、講演2は「はやぶさ2が初めて目にした小惑星リュウグウの姿」。6月末にいわゆるホームポジションと呼ばれる位置に到着してから動向が注目されている小惑星探査機「はやぶさ2」ですが、この講演では、その速報と現在の運用予定、研究の目的などについて詳しくご紹介しました。これらの講演はYouTubeの国立天文台のチャンネルでご覧いただけます。

「平山族と古在振動 -小惑星の研究を変えた日本の力」
伊藤孝士(国立天文台 助教)
「はやぶさ2が初めて目にした小惑星リュウグウの姿」
竝木則行(国立天文台/総合研究大学院大学 教授)

午前10時、いざ開門!

開門時の様子

心配された雨も上がり、日差しが出てきた9時半頃。国立天文台正門前には10時の開門を待つ来場者が少しずつ列を作り始めました。一方、門の内側では、ご来場の皆様をお迎えするために、ゆるキャラたちと、常田佐久国立天文台長がもはや恒例のスタンバイ。フォトレポート隊も加わりこれから始まる1日を前に気合を入れています。そして10時、開門前のアナウンスが功を奏したのか、走る方もなく皆様落ち着いて入場開始。まずは受付でプログラムを受け取り、お目当ての企画へと散って行きます。

研究者と話そう!

特別公開のだいご味は、何と言っても研究者から直接レクチャーを受けたり、質問できたりすること。今年も各企画では、工夫を凝らした内容で皆様をおもてなし。あちこちのブースで研究者と来場者が話し込む姿が見られました。

質問コーナーのようす
毎年恒例の質問コーナー。準備万端、なんでも来い!
すばる棟サイエンスカフェの様子
すばる棟、サイエンスカフェ。あちこちで熱く語られる宇宙と冷めるコーヒー。
水沢VLBI観測所の展示
視力10万とか日本列島サイズの望遠鏡とか……どういうこと?知りたい人は特別公開へ。
6mミリ波電波望遠鏡
おかえりなさい、6メートルミリ波電波望遠鏡。水沢、野辺山、鹿児島を経て、この10月に30年ぶりに三鷹に戻ってきました。
理論研究部サイエンスカフェでレクチャーが行われている様子
ご用とお急ぎでない方はテントへどうぞ。人があふれる「カフェりろん」のミニレクチャー。
太陽観測衛星「ひので」の展示
打ち上げ12年目の太陽観測衛星「ひので」はまだまだ絶賛活躍中。
野辺山宇宙電波観測所の展示
ねえねえ、宇宙にいろんな分子があるって知ってた?野辺山ではね……。
ジャスミン検討室の展示
ジャスミン検討室。星の距離をどうやって測るかというと……。

みんな楽しそうですね。三鷹・星と宇宙の日は、研究者にとっても自分の研究について思う存分語れる、とてもうれしいイベントなんです。

いろいろ体験コーナー

よく晴れた今年は、屋外体験コーナーもすべて予定通り実施。

太陽電波望遠鏡を操作するコーナー
アンテナを操作して太陽からの電波信号をキャッチ!
中華鍋で電波を捕えている様子
中華鍋で電波が捕まるわけ……。あ!野球の試合が映った!
VR体験の様子
VRゴーグルさえあれば、標高5000メートルのアルマ観測所だって行けちゃう。
「みんなの天文学」展示
言葉はいろいろ。でも宇宙は一つ。みんなの天文学ではHSCビューワー体験も……。

やっぱり、やってみなくちゃわからない。参加者はしっかり、天文学を体で感じたことでしょう。

子供向け企画も盛りだくさん!

ゲームや謎解きを通して、子供から大人まで楽しみながら天文学に触れていただく企画も用意。

銀河探しゲームの様子
今年も登場!銀河探しゲーム、同じ形の銀河を探します。ちょっとちょっと、今年の難しくない?食い入るように銀河の群れを見つめる人たち。
オリジナルカードゲーム「アンドロメダファンタジー」で遊ぶ子供
アンドロメダーふぁいと!負けちゃったぁ……。台内あちこちでこんな光景が……。
「でんぱぬりえ」の様子
数字ごとに色を置くと天体の姿が……。「でんぱぬりえ」は電波天文実習でもあります。

今年はなぜか、小学生のグループよりも小さな子供連れの来場者が目立ちました。秋の大事な休日に、天文台で過ごすことを選んでいただき、本当にありがとうございます。

こんなとこまで見せちゃう、こんなものまで見せちゃう!

「特別公開」というからには、普段は見られない場所やモノが見られないとウソになります。

今年もたくさんの「特別」を見ていただきました。

太陽塔望遠鏡内部
太陽の光を浴びる太陽塔望遠鏡。スペクトルばっちりだわ~。
先端技術センター、マシンショップの中の様子
なにする機械かな?先端技術センターはアルマやすばるの観測装置が生まれる場所。
貴重書の展示
お宝発見!歴史館1階では、本日だけ“本物”展示。
第一赤道儀室内の展示
100年前の太陽を撮影した写真乾板。焼き増し写真のプレゼントも……。
重力波実験棟TAMA300内部の様子
重力波実験棟TAMA300。入れるのはまさに年に一度のこの日だけ。
大型計算機見学ツアーの様子
今年の計算機群の公開は、ツアー形式になりました。え~、皆様、右に見えますのは……。

限られた時間と人数ではありましたが、普段は見られないモノ、たっぷり堪能していただきました。見逃しちゃった方はぜひ来年リベンジしてください。

そして夕闇迫り、夜のとばりは下りて……

昨年よりも2週間遅い開催となった今年の三鷹・星と宇宙の日。日没も早く、17時30分頃にはすっかり暗くなっていました。どこからともなくグラウンドへ集ってくる来場者。さあ、いよいよクライマックスです!

ゆにたまオープンエアー観賞の様子
満月がグラウンドに出現。ゆにたまオープンエアーでは、直径4メートルのバルーンにさまざまな天体や宇宙の姿が……。参加者数は1200名超え!?(スタッフによるカウント)
星空ひろばで望遠鏡をのぞく来場者
あ!見えた!のぞいているものは?星空ひろばにて。
50センチ公開望遠鏡観望会の様子
50センチ公開望遠鏡の観望を待つ人たち。まだかな~、わくわく。南の空には火星が!

最後に

始まってみればあっという間に終わってしまった三鷹・星と宇宙の日2018。

こうして振り返ってみると、実はながーい一日だったと気が付きます。来場者の皆様も私たちスタッフも、それぞれにいろいろな経験をして、いっぱい思い出を作りました。中には、何日も前から心待ちにしてウェブサイトのプログラムをチェックし、10時から19時までの綿密な計画を立てて臨んだ方もいたでしょう。反対に、もしかしたら、なんとなく立ち寄っただけの方もいたかもしれません。でも、誰もがそれまでよりちょっとでも、天文学への興味が増して、宇宙が身近に感じるようになったなら、三鷹・星と宇宙の日2018は、大成功だったといえるでしょう。

その真偽のほどは、ご紹介した写真の中。

ほら、どの写真の笑顔も本当に楽しそうに見えませんか。来年こそあなたもその一員に。

NAOJのライトペインティング

三鷹・星と宇宙の日2019でお待ちしています。

(三鷹・星と宇宙の日運営委員会事務局 高畠規子)

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