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国立天文台(旧東京天文台)三鷹移転100周年を祝うさまざまな行事

1924年9月11日発行の官報に「東京天文台は大正13(1924)年9月1日よりその事務の一部を東京府北多摩郡三鷹村大字大沢の新営庁舎に移転」したと記されています。2024年はそれから100年目。節目の年にさまざまなイベントや行事を実施しましたので、ここで振り返ってまとめてみたいと思います。
三鷹市との深いつながりを記念して

9月1日には三鷹市公会堂で、記念式典と記念講演会を開催しました。ちょうど日曜日にあたり、約400名の来賓や市民の皆さんの来場を得て執り行われました。そのようすはトピックス記事でも紹介した通りです。国立天文台から三鷹市への感謝状の贈呈は、会場からの大きな拍手をもって祝福されました。

式典に先立つ8月30日から10月13日まで、三鷹中央通りにある天文・科学情報スペースで、企画展「三鷹と歩んだ天文台の100年」を開催しました。三鷹駅からのアクセスも良い同所での開催は、市民をはじめとする1200名を超える来場者に天文台の歴史を知ってもらう良いチャンスとなりました。展示内容は国立天文台三鷹キャンパスにある見学者用の休憩室でも掲示し、新たな見学コンテンツとして利用されています。
毎年秋に三鷹市全域で開催される恒例のスタンプラリー「みたか太陽系ウォーク」でも、天文台三鷹移転100周年記念のひときわ大きなスタンプが準備されました。10月19日に天文・科学情報スペースで開催されたオープニングセレモニーでは、9月1日の記念式典とは逆に三鷹市から国立天文台への感謝状が贈呈され、三鷹市と国立天文台が手を取り合って発展していくことを印象付けていました。

10月30日から11月3日には、三鷹市芸術文化センターで記念展示会「三鷹から宇宙へ―天文台と三鷹100年の歩み」を開催し、711名の来場がありました。パネルや動画で国立天文台の歴史と現在の研究活動を紹介する催しで、短い会期ではありましたが多くの来場者に現在の国立天文台の姿を知ってもらう機会となりました。
豊かなコラボレーションを未来へ

11月3日には三鷹キャンパス内の天文台歴史館で「天文学×現代アート 100年の宇宙(そら) 見つめる眼・歌う声」を開催しました。会場の制限があって参加者数は36名と限られていましたが、定員をはるかに超える参加希望をいただき、異分野との融合イベントを実施することで必ずしも天文学に関心が深くない方々にも届けることができた点が画期的でした。詳しくは広報ブログの記事をご覧ください。
11月30日には、国立天文台と同じ三鷹市大沢にある株式会社SUBARU東京事業所の構内で特別観望会「SUBARUの中心ですばるを観よう」を、三鷹市スポーツと文化財団の主催で開催しました。昨年度から始まったこの企画ですが、今回は「移転100周年」を意識した解説が加わり、100名を超える参加者からもお祝いの声をいただきました。国立天文台が、地元と市民に親しまれる存在であり続けるため、これからも新たなイベントを三鷹市や関連機関と連携して企画していきたいと考えています。