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「天文台のあるまち三鷹」のにぎわいをつくる―天文・科学情報スペース

著者近影小野智子(国立天文台 天文情報センター)

天文・科学情報スペース
天文・科学情報スペース(2024年7月28日撮影)(クレジット:国立天文台)

商店街のなかの「天文・科学情報スペース」

JR三鷹駅の南口からまっすぐ伸びる中央通り。商店街を歩くことおよそ5分、通りの東側のビルの1階にある「天文・科学情報スペース」にたどり着きます。シャッターに描かれた大迫力のアンドロメダ銀河、そして入口横に置かれたスタッフ手書きのポップなボードが、来場者を出迎えます。

ドアを入ると、すばる望遠鏡の模型や観測装置や研究を紹介するポスターパネルが目にとまります。そのほかにも、主力カメラで使用しているCCD素子のサンプル、すばる望遠鏡に関する出版物などなどが並びます。今年の夏休みは、すばる望遠鏡をテーマにした企画展(関連リンクを参照)を開催中で、観測天文学や国立天文台に関心のある方にはぜひ訪れていただきたいタイミングです。

小さな空間から情報発信

この天文・科学情報スペースがオープンしたのは、2015年9月です。空きスペースとなったビルの一角を活用し、訪れる誰もが「天文台のあるまち三鷹」を感じられる場所をめざして、国立天文台、まちづくり三鷹、三鷹ネットワーク大学推進機構、三鷹市の4者が合同で設置しました。わずか83平米という小さな空間ですが、天文学をはじめとする科学の情報発信の拠点、市民が気軽に科学に触れられる機会となる場所として、そしてここから新たなまちのにぎわいが生まれる空間として、少しずつ工夫を積み重ねながらコンテンツを増やしてきました。

にぎわいを再び

同スペースでは、天文・科学に関する展示会や写真展を年間に5-6回程度開催しています。とくに国立天文台の研究を紹介する企画展示では、内容に合わせたミニ講演会やギャラリートークなども開催してきました。すっかり人気イベントになった「みたか太陽系ウォーク」の開催期間中は、その年のテーマに合わせた関連展示も行っています。

2020年春以降はコロナ禍のあおりで、臨時休館を余儀なくされたり、講演や手を触れるような展示を中止したりと、思うように活動できないことも続きましたが、昨年より再びにぎわいが戻りつつあります。先日は、研究者が展示について深く深く掘り下げて解説する「ギャラリートーク」も5年ぶりに開催できました。

第4日曜日には、中央通り商店会による「M-マルシェ」(注)という催しが開かれ、露店が並びステージイベントも開催され、通りは大いににぎわいます。M-マルシェ開催日、同スペースは「天体望遠鏡を体験しよう!」というイベントを、星のソムリエ®の皆さんのご協力で開催しています。

企画展「進化を続けるすばる望遠鏡―25年の歩みとその先へ―」のギャラリートークのようす
企画展「進化を続けるすばる望遠鏡―25年の歩みとその先へ―」のギャラリートークのようす。解説は国立天文台の安藤誠特任研究員。(クレジット:国立天文台)
7月のM-マルシェ開催日のようす
7月のM-マルシェ開催日のようす。大勢でにぎわう中央通り。(クレジット:国立天文台)

外出を控えたくなるほどの猛暑が続く今年の夏ですが、涼を取りがてら天文・科学情報スペースを訪れて、「天文台のあるまち三鷹」を感じてみてください。この秋からは、いよいよ10年目に入ります。これまで以上に工夫をこらし、三鷹という地域と共に歩む、天文・科学にたのしくふれられる場所にしていきたいと思います。

天文・科学情報スペース

所在地
東京都三鷹市下連雀3-28-20 三鷹中央ビル1階
アクセス
JR中央線三鷹駅下車 南口より徒歩5分
開館時間
午前11時から午後6時30分
休館日
月・火曜日、祝日、年末年始(このほかに臨時休館あり)
お問い合わせ
0422-26-9951
ウェブサイト
https://mitakatkjs.mall.mitaka.ne.jp/
Facebook
https://www.facebook.com/mitakatkjs
2017年に開催した企画展「暗黒の宇宙を探るアルマ望遠鏡」のようす
2017年に開催した企画展「暗黒の宇宙を探るアルマ望遠鏡」のようす。(2017年4月26日撮影)(クレジット:国立天文台)
閉館時は、シャッターに描かれた大迫力のアンドロメダ銀河とすばる望遠鏡の雄姿をおたのしみください
閉館時は、シャッターに描かれた大迫力のアンドロメダ銀河とすばる望遠鏡の雄姿をおたのしみください。(2024年7月31日撮影)(クレジット:国立天文台)

(注)開催日は「M-マルシェ」のページにてご確認ください

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