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2023年4月の星空情報

4月の星空情報です。

夕方の空に、真っ先に輝きだす“宵の明星”、金星。

4月の前半は、それよりも低いところに水星が現れ、太陽の近くを公転する二つの惑星がそろいます。「東方最大離角」となる12日前後は、2023年で一番の観察のチャンスとなります。

20日、日本の一部地域で部分日食が起こります。南西諸島や、九州から関東にかけての沿岸部、島嶼(しょ)部で、太陽がわずかに欠けて見られます。

肉眼で直接太陽を見ないように、安全な方法で観察してください。

4月下旬、月は金星、そして火星に、相次いで近づきます。細い月と明るい惑星が並ぶ様子は、見どころです。

4月の月の暦

6日:満月 13日:下弦 20日:新月 28日:上弦

ワンポイント・アドバイス

日食とは、月が太陽の前を横切るため、月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象です。4月20日の午後、日本の一部地域で部分日食が起こります。この日食では、インド洋、オーストラリア、東ティモール、インドネシア、太平洋、それぞれの一部地域では皆既食が、またインド洋と太平洋のごく一部の地域では金環食が起こります。またインド洋、アジア、オセアニア、太平洋、南極、それぞれの一部地域では部分食が起こり、日本の一部がこの範囲に含まれます。

日本国内で見られた日食は、前回は2020年6月21日の部分日食(アフリカから、アラビア半島、インド、中国にかけての一部等で金環日食)でした。次回は、2030年6月1日(ユーラシア大陸北部で金環日食)になり、この時は、北海道で金環日食、各地で部分日食を見ることができます。

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文:内藤誠一郎(国立天文台 天文情報センター)

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