自然科学研究機構 国立天文台

2022年3月の星空情報

広報ブログ

2022年3月の星空情報です。

日の出がぐんぐん早まり、昼と夜の長さが逆転していく3月。これからしばらく、夜明けの空に注目していきましょう。

真っ先に「明けの明星」金星が目につくでしょう。西方最大離角を迎え、東の空にあり、空が明るくなってきてもしばらく輝いて見えます。

少しずつ高度を下げる金星とすれ違うように、火星が昇ってきます。下旬には土星も近づきます。それぞれ約1等という、見つけやすい明るさ。月末は細い月とも共演します。見晴らしの良い場所で楽しみましょう。

21日は春分。この日に太陽が通過する方向「春分点」を原点に、天球に座標が張り巡らされています。

3月の月の暦

3日:新月 10日:上弦 18日:満月 25日:下弦

ワンポイント・アドバイス(春分)

3月の祝日「春分の日」。年によって日付が変わり、2022年は21日です。春分の日は、太陽が「春分点」を通過する瞬間(春分)を含む日(春分日)と決められています。つまり、空に特定の位置=春分点が決められていて、太陽がそこを通過する日を、祝日としているわけです。

「春分点」は、地球の公転面を表す「黄道」(注)と、地球の赤道面(自転軸に垂直な面)を延長した「天の赤道」が交わる2つの点の一つです。春分点は、「黄道座標」や「赤道座標」といった天球上の座標の原点とされ、天体の位置を示したり、地球上から観察される天体の運動を計算したりする上で、特別な位置となっているのです。

日本の祝日を定める「国民の祝日に関する法律」では、春分の日には「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」という意味が記されています。美しい夜空も自然の魅力の一つ。春の星空に親しみましょう。

(注)地球からの視点では、天球上の太陽の通り道。

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文:内藤誠一郎(国立天文台 天文情報センター)