自然科学研究機構 国立天文台

質問3-2)春分の日はなぜ年によって違うの?

太陽が春分点を通過する瞬間を含む日を「春分日」と言い、現在の祝日法ではそれがそのまま「春分の日」になることは、「何年後かの春分の日・秋分の日はわかるの?」で説明しました。しかし、地球から見ると太陽が移動しているように見えますが、実は地球のほうが太陽のまわりを回っているのだということは、皆さんよくご存じだと思います。

地球が太陽のまわりを回る(公転)のにかかる日数は365日ちょうどではなく、平均すると約365.24219日です。これは時間に直すと365日と6時間足らずの端数があることを意味します。言い換えれば、地球は太陽のまわりを365日と約6時間かけてちょうど1回転し、元の位置に戻ってくるということです。(春分点を通過してから次に春分点を通過するまでにかかる時間の平均が365.24219日です。厳密に言うと、春分点は星空の中を移動していますので、星空に対して地球が太陽を1周する時間を考えると365.25636日となり、春分点から春分点までの時間とは違います。しかし、季節と一致するように1年の長さを決めるときには春分点を基準にしますので、普通に「1年の長さ」と言ったときには、365.24219日のほうを指しています。)

例えば、2016年の春分(の瞬間)は、3月20日の13時30分でした。そして、翌年の2017年は、その約6時間後の3月20日の19時29分、2018年はさらにその約6時間後の3月21日1時15分、2019年は3月21日6時58分と、春分は毎年約6時間ずつ遅くなっていきます。そのために春分日の日付がずれることがあるのです。しかし、どこまでもずれ続けるのではありません。2020年はうるう年でしたので、1年の日数が平年より1日多く、366日ありました。そのため、春分は約6時間遅れると同時に1日早い日付になり、2016年の春分の時刻に近い、3月20日の12時50分になりました。

厳密には、1公転に必要な時間の端数は6時間に少し足りませんので、うるう年が入っても、春分の時刻は、4年前と全く同じ時刻になるわけではありません。このため、少し長期的に見ると、春分の時刻は少しずつ早まっていき、2024年からは、うるう年を含む3年間は3月20日が春分日で、残りの1年が3月21日という組合せになり、さらに2056年から2091年までは、毎年春分日が3月20日になると予想されています。

一方、秋分日は1980年から2011年の32年に渡り9月23日で、日付が変わりませんでした。ただし、春分日と同じ理由で、本来は年によって変化します。長期間、秋分日が毎年変わらずに9月23日だったのは、たまたまそういう時期だったというだけのことです。1979年以前は、4年に一度9月24日が秋分日という年がありました。2012年からは4年に一度、うるう年には9月22日が秋分日で、残りの3年が9月23日という組合せになる期間に入りました。今後もこの組合せが2043年まで継続すると予想されています。