自然科学研究機構 国立天文台

2021年11月の星空情報

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2021年11月の星空情報です。初冬を迎える空を注目の天文現象が彩ります。

すっかり早くなった日の入りの後、惑星たちが真っ先に目を引きます。西の空に金星、南には土星と木星が輝いています。

8日、細い月と金星が寄り添うように接近する様子は、特に見どころです。この日の白昼に起こる「金星食」は、青空の中に肉眼でも見える可能性がありますが、実際には難しいでしょう。観察する場合は、誤って太陽を見て目を傷つけないように、十分注意してください。

19日に起こる部分月食が、11月の天文現象のハイライトです。北海道や東北北部を除いて、多くの地域では、月が欠けた状態で地平線から昇ってきます(月出帯食(げつしゅつたいしょく))。今回は、月が地球の影に深く入り、ほぼ皆既月食に近い見え方になりそうです。

11月の月の暦:5日新月、11日上弦、19日満月、27日下弦

ワンポイント・アドバイス

満月が地球の影に入り欠けて見える「月食」。今年5月には、月全体が隠される皆既月食が起こりましたが、国内の多くの地域では天候不順で観察できませんでした。11月19日に起こるのは、月の一部が隠される「部分月食」です。ただし今回は、最大で月の直径の97.8パーセントが地球の影に入り込む(最大食分0.978)たいへん深い部分月食となります。食の最大の時には、皆既月食と同じように、ほとんど影に入った月の暗い部分が赤く色づいて見えるかどうか、注目してみましょう。

日本の広い地域では、既に部分月食が始まった状態の欠けた月が、地平線から昇ってきます。東北以北では、月の出直後に低空にある月が欠け始め、月食の全経過を見ることができます。いずれにしても、東の方角の視界が開け、なるべく低い高度まで見渡せる場所で、観察したいところです。

関連リンク

国立天文台では、東京都にある三鷹キャンパスから部分月食のライブ配信を予定しています。
配信日時(予定):2021年11月19日午後4時から午後8時

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※天候、機材、ネットワーク等の都合や、新型コロナウイルス感染症の状況により、この配信は予告なく中止・中断・変更をする可能性があります。あらかじめご了承ください。

文:内藤誠一郎(国立天文台 天文情報センター)