みずがめ座η流星群が極大(2019年5月)

みずがめ座η流星群と放射点の図 5月7日3時頃 東京の星空
画像サイズ:中解像度(2000 x 2000) 高解像度(5500 x 5500)

明け方に流星を見てみよう

5月6日頃、みずがめ座η(エータ)流星群の活動(注1)が極大(注2)を迎えます。月明かりがなく、たいへんよい条件で観察できます。

みずがめ座η流星群とはどのような流星群でしょうか。
1年の間には100以上もの流星群が活動しています。その中で、1月の「しぶんぎ座流星群」、8月の「ペルセウス座流星群」、12月の「ふたご座流星群」は、毎年安定して多くの流星を見せてくれる流星群として知られていて、「三大流星群」と呼ばれています。そして実は、「三大流星群」に次ぐ規模で毎年活動しているのがみずがめ座η流星群なのです。

今年は、5月7日の、日の出2時間半前から1時間半前までの1時間程度がいちばんの見頃となりそうです。また、その前後の日にも、同じ時間帯にいくつかの流星を見ることができると思われます。東京では2時頃から3時頃までがこの時間帯にあたりますが、地域によって若干異なります。(「こよみの計算」を使えば、それぞれの場所での日の出時刻を知ることができます。)
今年は月明かりの影響がない上に、極大時刻が日本での観察に適した時間帯に近いため条件がよく、天の川が見えるような空の暗い場所で観察すると、1時間に10個程度の流星を見ることができるかもしれません(注3)

みずがめ座η流星群は、日本など北半球の中・高緯度の地域では、放射点(注4)があまり高く昇りません。放射点の高度が低いと、それだけ見える流星の数が少なくなってしまうため、日本ではあまり注目されることがありません。その一方で、放射点の高度が低いため、軌跡の長い見事な流星が出現することがあります(注5)。そんな流星の出現に期待をしつつ、早起きしてみませんか。

観察には、近くに明かりが少なく、空を広く見渡せる場所を選びましょう。方角を気にする必要はありません。望遠鏡や双眼鏡は使わず、肉眼での観察が適しています。
暖かくなってきたとはいえ、未明にはたいへん冷え込みます。寒さへの対策を充分にしてください。

  • (注1) 「流星群が活動する」とは、その流星群に属する流星が出現することをいいます。また、「流星群の活動が活発になる」とは、その流星群に属する流星の数が多くなることです。 本文へ戻る
  • (注2) 流星群の「極大」とは、流星群自体の活動が最も活発になること、またはその時期をいいます。ある場所で見える流星の数には、流星群自体の活動の活発さだけでなく、その場所での放射点の高度や月明かりなども影響します。そのため、極大の日時と、それぞれの場所で多くの流星が見える日時とは、必ずしも一致しません。 本文へ戻る
  • (注3) 街明かりのある場所などで観察すると、流星数が半分から10分の1程度になってしまうこともあります。 本文へ戻る
  • (注4) 「放射点」とは、流星群の流星が、そこから放射状に出現するように見える点です。その付近だけに流星が出現するわけではありません。 本文へ戻る
  • (注5) 放射点から離れた位置に出現する流星には軌跡の長いものが多い傾向があります。 本文へ戻る

参照:

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