ほしぞら情報2013年11月

目次

東京の星空

東京の星空(2013年11月中旬午後8時頃)
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カレンダー(11月)

1(金) 金星が東方最大離角
3(日) 文化の日 / 新月 / 金環皆既日食(アフリカ中部の一部の地域。日本では見られない)
4(月) 休日
5(火) おうし座南流星群が極大(月明かりがなく条件は最良)
7(木) 立冬(太陽黄経225度)
10(日) 上弦
12(火) おうし座北流星群が極大(夜半過ぎに月が沈み条件は良い)
18(月) 満月 / しし座流星群が極大(満月が一晩中見えているので条件は最悪) / 水星が西方最大離角
22(金) 小雪(太陽黄経240度)/ エンケ彗星が近日点を通過
23(土) 勤労感謝の日
26(火) 下弦
29(金) アイソン彗星が近日点を通過

惑星

水星
上旬は太陽に近く観察することはできません。11月18日に西方最大離角を迎え、中旬、下旬は日の出前の東の低空に見えます。中旬から下旬の明るさは0.4等~マイナス0.7等。
金星
日の入り後の南西の空に見えます。11月1日に東方最大離角となり、日の入り時の高度は約20度。明るさはマイナス4.4等~マイナス4.6等
火星
しし座にあり日の出前の東の空に見えています。下旬にはおとめ座に移ります。明るさは1.5等~1.2等。
木星
ふたご座にあり、明るさは、マイナス2.4等~マイナス2.6等。上旬は夜9時頃、下旬には夜8時頃、東の空に見え始めます。
土星
見かけの位置が太陽に近く、観察には適しません。

参照:暦計算室ウェブサイト

  • 「今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます
  • こよみ用語解説天象の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています

トピックス

金星が見ごろ

日の入り後の南西の低空に、宵の明星・金星がひときわ明るく輝いています。金星は、11月1日に東方最大離角となり見かけ上太陽から最も離れた位置となります。この頃、金星に望遠鏡を向けると、金星が半月のような欠けた形に見えます。

11月7日前後には、細い月が金星の近くに見えて美しい眺めとなります。

2013年11月7日 日の入り30分前 東京の空
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水星が西方最大離角

水星が、11月18日に西方最大離角となり、その前後10日ほどは日の出前の東の低空で見つけやすくなります。おとめ座の1等星スピカやうしかい座の1等星アークトゥルスを目印に、水星を探してみましょう。

下旬には、水星よりもさらに低空にある土星も見つけることができるかもしれません。

18日頃には、アイソン彗星がおとめ座の1等星スピカに近づいていて、見どころの多い明け方の空となっています。

2013年11月18日 日の出30分前 東京の空
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* 方位のずれを修正しました。(2013年10月29日)

アイソン彗星が近日点通過

アイソン彗星は、日本時間の11月29日早朝、太陽に最も接近(近日点を通過)しました。 その際、アイソン彗星の核が崩壊し、分裂した破片群も近日点でかなりとけてしまったと考えられます。そのため、当初予想されていたような長く明るい尾が肉眼で見えることはないと考えられます。(2013年12月2日)

詳細:特集アイソン彗星

アイソン彗星(C/2012 S1(ISON))は、11月29日に太陽に最も近づきます(近日点通過)。順調に明るくなれば、11月下旬には約1等級の明るさに達すると予想されています(6月現在)。

11月下旬頃のアイソン彗星は、太陽に近く日の出前の東の低空に見えるため、東の空が開けた場所での観察が必要になります。

彗星の位置は日々移動しますが、近日点通過の前後3日ほどは太陽に近く観察が難しくなります。

近日点通過の数日後、12月に入ってからは、再び日の出前の東の空に姿を現すようになります。

各地でのアイソン彗星の夜空での位置は、国立天文台 暦計算室の「今日のほしぞら」で調べることができます。また、日の出の時刻・方角や、月齢は「今日のこよみ」で確認することができます。

国立天文台 暦計算室

アイソン彗星の動き(11月)
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スピカとアイソン彗星が接近
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ラブジョイ彗星

(2013年11月21日 追記)

アイソン彗星に加えて、ラブジョイ彗星(C/2013 R1)が比較的明るい姿を見せています。ラブジョイ彗星の観察には双眼鏡が必要ですが、いちばん明るくなると予想されている12月上旬頃には、空が暗い場所では肉眼で見ることができるかもしれません。

参照:ほしぞら情報 12月

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