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IRAMのシュスター所長、ノーベル物理学賞受賞のゲンツェル博士らが、国立天文台を訪問
フランスに本部を置くミリ波電波天文学研究所(IRAM)のカール・シュスター所長と、同研究所運営委員で2020年ノーベル物理学賞受賞者のラインハルト・ゲンツェル博士らの一行が、2023年7月18日から20日にかけて、国立天文台三鷹キャンパスを来訪されました。
IRAMは、北半球で最先端のミリ波干渉計NOEMAおよび30メートル電波望遠鏡を運用している、ヨーロッパの電波天文学の中核となる国際研究所です。会合ではIRAMと国立天文台が今後、科学研究の連携や技術的協力をどのように進めて行くか、意見交換および議論が行われたほか、台内の施設を見学していただき、双方にとって非常に有意義な時間となりました。
2020年にノーベル物理学賞を受賞されたゲンツェル博士は、国立天文台談話会で自身の研究に関する講演をされました。この講演には、台内外からおよそ200人の聴衆が集まりました。また、講演後は若い世代を含む多くの研究者からの質問があり、活発な議論が行われました。
ゲンツェル博士は常田国立天文台長とともに、ノーベル賞受賞時に文部科学大臣として祝辞メッセージを贈られた、自由民主党政務調査会長を務める萩生田光一(はぎうだ こういち)衆議院議員と、現文部科学大臣である永岡桂子文部科学大臣をそれぞれ表敬訪問し、お二人から改めてノーベル賞受賞の祝辞を受けられました。
国際共同研究や人材交流の重要性について述べたゲンツェル博士にお二人は賛同され、更に萩生田氏は、近年日本の若者も宇宙分野の科学に関心を深めていることから、今後より多くの研究人材が育成されることを期待していると述べられました。永岡大臣は、ゲンツェル博士には今後も国立天文台と連携を深めていただき、同博士に続くような優秀な人材が育つことを期待していると述べられました。