自然科学研究機構 国立天文台

星空ライブカメラ設置・運用の協定を朝日新聞社と締結

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協定調印式に臨む朝日新聞社の中村史郎 代表取締役社長(左)と常田佐久 国立天文台長(右)。
協定調印式に臨む朝日新聞社の中村史郎 代表取締役社長(左)と常田佐久 国立天文台長(右)。(クレジット:国立天文台)

自然科学研究機構 国立天文台と朝日新聞社は、ハワイ島マウナケアの「星空ライブカメラ」の設置・運用についての協定を締結しました。すばる望遠鏡の山頂施設に設置された星空ライブカメラが、24時間365日ライブ配信するマウナケア山頂付近の映像は、天文・科学の裾野を広げることにつながると期待されます。両代表による協定調印式は、9月13日に都内にて執り行われました。

米国ハワイ島のマウナケアは、世界有数の天体観測地として知られています。国立天文台と朝日新聞社は、すばる望遠鏡の山頂施設に超高感度カメラを設置し、マウナケア山頂付近のリアルタイム映像を365日24時間、YouTubeで配信することを計画しました。カメラの設置については、マウナケア山頂付近を管理するハワイ大学やその関連機関などと交渉して許可を得ることができました。

2020年末、朝日新聞社がソニーとの協力で開発したカメラがハワイに届き、設置と配信のテストを開始しました。しかし、日中と夜間の大きな気温差や特有の強風といった過酷な自然環境、地上の60パーセントという酸素量は、カメラにとっても人間にとってもたいへん厳しい条件でした。そのような中、ハワイ観測所の職員らの力で、配信不安定などのさまざまな技術的問題を少しずつ解決していきました。そして2021年4月、ようやく星空ライブカメラのYouTubeでの試験配信の公開にこぎ着けました。

試験配信の開始からこれまでに、カメラでは珍しい天文現象がいくつか捉えられており、科学的研究に使えるデータを得ることができています。また、これまでにYouTubeのチャンネル登録者数は5万人を超えています。

さまざまな困難を乗り越え、安定した運用ができる見通しがついたことから、このたび国立天文台と朝日新聞社は、正式に協定を結び本格運用を開始して、「星空ライブカメラ」をさらに発展させていくことで合意しました。

マウナケアでは、昼は標高約4200メートルの絶景、夜は流れ星や天の川を観察できます。しかし、山頂は酸素が薄いことなどから夜間の立ち入りが制限されていて、これまで研究者など限られた人しかこうした光景を見ることができませんでした。この「星空ライブカメラ」によって、地元ハワイ島の人々をはじめ、日本そして世界中のあらゆる地域の人々が、マウナケアの絶景を自宅にいながら楽しめるようになったのです。

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