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『重力波望遠鏡KAGRA』が科学技術映像祭 科学技術館館長賞を受賞

国立天文台が制作した映像作品『重力波望遠鏡KAGRA―時空のゆがみで宇宙を暴く―』が、このたび第63回科学技術映像祭で科学技術館館長賞を受賞しました。

この映像作品は、重力波とそれを捉えるしくみを分かりやすく解説しながら、長年の挑戦の末にようやく成功した重力波の初検出を、ドラマチックな展開で伝えています。さらに、岐阜県飛騨市神岡町に完成した日本の大型低温重力波望遠鏡KAGRA(かぐら)の紹介、そして、2名の研究者が語るKAGRA完成で膨らむ今後の重力波天文学への期待で締めくくられます。

受賞の報に接し、監修にあたった国立天文台の都丸隆行(とまる たかゆき)重力波プロジェクト長は、次のように述べています。「美しいグラフィクスを用いて難解な相対性理論と重力波を分かりやすく説明していて、重力波天文学の魅力を十分に伝えています。この映像をきっかけに、多くの方々が重力波天文学に興味を持ってくれることを期待しています」。

国立天文台はかねてより、さまざまな分野の天文学を分かりやすく市民に伝えるために、動画制作にも力を入れています。撮影やCG制作、編集や音入れ等の作業だけでなく、脚本・演出も映像制作の専門チームが行い、国立天文台オリジナルのコンテンツを自ら制作できること、そして専門の研究者による監修ができることが強みです。制作した数々の動画は、YouTube国立天文台チャンネルで公開しており、今回の入賞作品もその一つです。

科学技術映像祭は、優れた科学技術映像を選奨することを目的とした、日本で最も歴史と権威のある映像祭です。公益財団法人 日本科学技術振興財団ほかが主催し、1960年(昭和35年)から開催されています。第63回となる今回は、国内50機関から78作品の応募があり、13作品が入選しました。

表彰式は、来る4月22日に都内にて執り行われます。また、入賞作品は科学技術館(東京都千代田区)のほか、全国各都市の科学館等で上映される予定です。

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