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太陽系外惑星系TRAPPIST-1の7つの地球型惑星の発見についてのコメント

太陽系外惑星系TRAPPIST-1の想像図
太陽系外惑星系TRAPPIST-1の想像図

ヨーロッパとアメリカの研究者を中心とする研究グループは、地球から約40光年離れた太陽系外惑星系TRAPPIST-1(トラピスト1)に地球型惑星を7個発見したと発表しました。今回の発見について、渡部潤一副台長は次のように解説しています。

渡部潤一副台長のコメント

渡部潤一副台長

太陽の8パーセントほどの質量の赤色矮星(せきしょくわいせい)で、このような地球型惑星が7つも発見された。

これらは中心の恒星にごく近く、軌道周期は1.5日から12.4日ほどであり、自転と公転周期が一致している状況と思われる。また、7つの惑星の周期比が整数比になる平均運動共鳴状態にあることは、太陽系の木星周囲のガリレオ衛星の状況に近い。トランジット観測から惑星の大きさの推定が可能であり、また密度の推定もなされている。直径は地球の0.75倍から1.13倍、密度は地球の0.6倍から 1.17倍と、どれもが地球型惑星であることを示している。

赤色矮星は太陽のような恒星よりも数が多く、さらに一つの恒星にこれだけ地球型惑星が発見されたことは、宇宙全体で相当数の地球型惑星が存在するということを示唆している。さらに、今回の惑星の少なくとも3つはハビタブル・ゾーンに位置しており、大気があれば海の存在が示唆され、生命を育む環境である可能性も高い。宇宙は、第二の地球に、そして生命にあふれている可能性が高いことを示す発見である。

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