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4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」多言語対応した最新版を公開
国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト(4D2Uプロジェクト)は、4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」の最新版となるバージョン1.3を公開しました。今回のアップデートではMitakaの多言語化がおこなわれ、ユーザー定義により任意の言語の表示が可能となりました。これによりMitakaの海外での利用の場がさらに広がると考えられます。
4D2Uプロジェクトが開発する4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」は、観測や理論で得られた天文学のデータを用いて様々な天体や宇宙の構造を見ることができるソフトウェアです。4D2Uプロジェクトのウェブページから無料でダウンロードし、手元のコンピュータで利用することができます。Mitakaはこれまでに約85万ダウンロードされ、学校の授業や科学館での展示、また書籍やテレビ番組などで幅広く利用されています。
4D2Uプロジェクトは、2015年11月末に最新版となるMitaka バージョン1.3を公開しました(注1)。今回のアップデートでの大きな変更点は多言語化です。ユーザーが言語情報を定義するファイルを作成することにより、Mitakaを任意の言語で表示できるようになりました(注2)。例えば、タイ語の言語情報ファイルを作成することで、Mitakaでタイ語を表示させて使うことができます。また、本バージョンではこれまでの日本語・英語に加えて、フランス語が標準の表示言語として追加されました。今回の多言語化により、昨今需要が増えている海外でのMitakaの利用の幅が大きく広がると期待されます。
その他、小惑星探査機「はやぶさ2」や金星探査機「あかつき」の立体モデルと軌道が追加されました。さらに、「はやぶさ2」のターゲット天体である小惑星「Ryugu(リュウグウ)」をはじめとした小惑星の軌道データを約2万天体に増やすなど、最新のデータや機能の追加が行われています。更新内容の詳細とMitakaのダウンロードは、Mitakaダウンロードページをご覧ください。
注1:2015年12月にバージョン1.3.0の改良版となるMitakaバージョン1.3.0aが最新版としてリリースされました。
注2:Mitakaの任意の言語表示機能の詳細については、Mitakaをダウンロードした際に同梱されている「Mitaka説明書(ver.1.3.0a)」(PDFファイル)の「5.4 言語表示の設定」をご覧ください。