自然科学研究機構 国立天文台

超遠方宇宙に大量の巨大ブラックホールを発見

研究成果

発見された巨大ブラックホール。矢印の先にある赤い天体で、地球からの距離は130.5億光年。すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSCによる探査観測で得られた画像。
発見された巨大ブラックホール。矢印の先にある赤い天体で、地球からの距離は130.5億光年。すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSCによる探査観測で得られた画像。 オリジナルサイズ(876KB)

地球から約 130億光年離れた宇宙に、83個もの巨大ブラックホールが発見されました。愛媛大学の研究者が主導する国際共同研究チームが、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメ ラ HSCで撮影された画像から天体を選び出し、詳細に追観測した成果です。巨大ブラックホールが宇宙誕生から10億年足らずという間もない時期から存在していたことを示す、た いへん重要な知見です。

ビッグバンの後、宇宙は冷えて、陽子は電子をまとって中性水素となりました。しかしそれから数億年後、中性水素から電子が引き離される「宇宙再電離」が起きました。この宇宙再電離を引き起こしたエネルギー源は未だ不明です。巨大ブラックホールにガスが落ち込むときに放つエネルギーがその候補でしたが、今回の研究により、それでは不足することも明らかとなりました。他のエネルギー源、おそらくは初期の宇宙で誕生した多数の銀河ではないかと推測されます。

研究チームでは、さらに遠方の探査を進め、巨大ブラックホールが誕生した経緯を明らかにするとともに、宇宙再電離の謎にもメスを入れていきたいと考えています。

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