自然科学研究機構 国立天文台

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FUGINプロジェクト:見えない天の川の大規模探査〜天の川の最も詳しい電波地図づくり〜

研究成果

FUGINプロジェクトで得られた電波強度マップ
上段上:FUGINにて得られた銀経10-50度における天の川3色電波画像。それぞれ、赤:12CO、緑:13CO、青:C18Oの分子からの電波強度を示している。上段下:上段上と同じ領域のスピッツアー衛星による赤外線画像。赤:24マイクロメートル、緑:8マイクロメートル、青:5.8マイクロメートルの赤外線の強度を示す。下段上:FUGINにて得られた銀経12-22度の3色電波画像。配色は上段上と同様。多数のフィラメント構造が分かる。下段左下:W51付近の拡大図。配色は上段上と同様。下段右下:M17付近の拡大図。配色は上段上と同様。 オリジナルサイズ(587KB)

夜空の条件のよい場所なら私たちの目で観察できる天の川ですが、写真を撮ってみると星があまりない場所がいくつかあることがわかります。これは、私たちの天の川銀河にあるガスや塵(ちり)によって、その向こう側の星の光が隠されているからです。この見えない天の川の大規模探査を野辺山45メートル電波望遠鏡で実施しました。

国立天文台野辺山宇宙電波観測所梅本智文助教を中心とした、筑波大、名古屋大、上越教育大、鹿児島大など多くの大学の研究者にて構成された観測チームは、野辺山45メートル電波望遠鏡を使って、人類史上最も広大で詳細な天の川の電波地図作りを2014年から2017年にかけて実施してきました。その結果、これまでの地図に比べておよそ3倍(注)の詳しさで、満月520個分に相当する大きさの地図を作成することに成功しました。作成されたこの地図からは、天の川銀河全体という大きなスケールから個々の星の誕生に直結する分子雲コアなどの構造までの星間物質の構造を調べることができます。特に、これまでの地図では判別できなかった多数のフィラメント構造が存在することが明らかになりました。これは、星の誕生に関する重要な鍵になると考えられています。

この電波地図は、今後の観測研究の土台となる基礎データとして使用されます。このデータからさらに多くの新発見が生み出されると期待されます。

この研究の初期成果は、『日本天文学会欧文研究報告(Publication of the Astronomical Society of Japan)』 にて2017年10月に掲載されました(Umemoto et al. “FOREST unbiased Galactic plane imaging survey with the Nobeyama 45 m telescope (FUGIN). I. Project overview and initial results”)。

(注)望遠鏡の性能によって決まるビームサイズの比較による。本文へ戻る

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