自然科学研究機構 国立天文台

夜空に浮かぶ太古の目

研究成果

図
「ホルスの目」周辺の擬似カラー画像。「ホルスの目」を拡大して見る(右図、視野23秒角×19秒角)と2つの異なる色をしたレンズ天体があることがわかります。内側の円弧状天体は赤っぽい色、外側のリングは青っぽい色をしています。さらにその周辺に点状のレンズ像が複数見られます。中心のオレンジ色の天体が距離70億光年(赤方偏移 z=0.795)のレンズ銀河で、これが背景銀河からの光を歪めています。 オリジナルサイズ(1.79MB)

国立天文台などの研究者からなる研究チームは、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム、HSC)が撮影したデータの中から、2つの遠方銀河が手前にある別の銀河によって同時に重力レンズ効果を受けている、極めて珍しい重力レンズ天体を発見しました。見た目もユニークな天体で、研究チームは古代エジプトの神聖なる神の目にちなんで「ホルスの目」と名付けました。銀河の基本的な性質や宇宙膨張の歴史に迫るための鍵となる貴重な天体です。

この研究成果は、アメリカ天文学会の天体物理学専門誌『アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ』電子版に2016年7月25日に掲載されました(Tanaka et al. 2016, "A Spectroscopically Confirmed Double Source Plane Lens System in the Hyper Suprime-Cam Subaru Strategic Program")。

詳しくは、夜空に浮かぶ太古の目(すばる望遠鏡)をご覧ください。

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