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2023年6月の星空情報
6月の星空情報です。梅雨雲の切れ間に、季節を映していく星空を楽しみましょう。
今年の夏至は6月21日。北回帰線よりも北側に位置する日本では、太陽の高度が一年で一番高くなります。影の長さに注目してみましょう。太陽がほぼ直上を通る石垣島では、ほとんど影ができません。
日の入り後の西の空では、金星の高度が高くなり、遅い時間まで輝いています。
22日に細い月と近づく様子は、目にとまることでしょう。
近くにある火星も探してみましょう。2022年12月の地球との最接近から半年、すっかり暗く探しづらくなりました。
明け方には、東の空から木星と土星が昇ってきます。これらの巨大惑星は、秋に見頃を迎えます。
6月の月の暦
4日:満月 11日:下弦 18日:新月 26日:上弦
ワンポイント・アドバイス
6月21日は夏至。太陽が天球上で最も北側を通る日です。北回帰線より緯度の高い日本では、一年の中で太陽が南中する高度が最も高くなります。小学校の理科で、透明半球を使って空の太陽の動きを観察したのを思い出しませんか。一年の中で、太陽の動きが特徴的な日の一つである夏至は、文字記録が残るよりも前の時代から認識されてきたことが、遺跡からうかがわれます。
こうした季節による太陽高度の変化は、地球が赤道面を傾けた状態で太陽の周りを公転することで起きています。
夏至は、北半球では昼(日の出から日の入りまで)の時間が最も長くなる日。夜が一番短い季節の到来であり、日本のほとんどの地域で梅雨に入っている時期でもあります。星空を楽しむ時間は限られますが、春の星座が西に傾き、東の空から夏の星座が昇ってくる、季節の移ろいを感じる夜空です。
関連リンク
文:内藤誠一郎(国立天文台 天文情報センター)