国立天文台 メールニュース
No.111(2013年7月26日発行)爆発的星形成の終焉、ほか
____________________________________________________________________ 国立天文台 メールニュース No.111 (2013年7月26日発行) _____________________________________________________________________ 国立天文台のイベントや研究成果、注目したい天文現象や新天体発見情報 などを、メールでお届けする不定期発行のニュースです。 どなたでも無料でニュースを受け取ることができます。 ----------------------------------------------------------- もくじ ■爆発的星形成の終焉 (しゅうえん) ■8月13日明け方前にペルセウス座流星群が活発に ■8月1日から7日は「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」 ----------------------------------------------------------- ■爆発的星形成の終焉 (しゅうえん) 活発に星を作り出しているスターバースト銀河 (爆発的星形成銀河) は、短 時間に猛烈な勢いで星を作り出した後、突然星形成が終わってしまうことが、 これまでの研究で分かっています。しかし、どのようにして星形成が終わるの かは、明らかになっていませんでした。 米国の研究者を中心とする研究チームは、アルマ望遠鏡を用いた観測で、ス ターバースト銀河 NGC 253 を詳しく調べました。その結果、NGC 253 の中心 で起こっている爆発的な星形成活動のため、次の世代の星形成に必要となるガ スが、銀河の外にまで激しく吹き飛ばされていることが分かりました。計算に よると、毎年太陽10個分以上にあたるガスが放出され、このペースで放出が続 くと、ガスはわずか6000万年で失われてしまうことになります。 スターバースト銀河は、自らの手で星形成活動に幕を引いていたのです。 ▽爆発的星形成の終焉 http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/info/2013/0725post_505.html ■8月13日明け方前にペルセウス座流星群が活発に 毎年8月12、13日頃を中心に、三大流星群の一つである「ペルセウス座流星 群」が活発に活動します。 今年のペルセウス座流星群は、日本で観察しやすい時間帯に活動が最も活発 になります。それに加えて、邪魔な月明かりの影響を受けない空で観察できま すので、ここ何年かの中では最も条件が良いと言えます。 流星が最も多く出現すると予想されるのは、12日の真夜中過ぎから13日の明 け方前にかけてです。しかし、流星群の活動は何日間か続きますので、この日 の前後数日間は、ふだんよりも多くの流星の出現が期待できます。いずれの夜 も、なるべく真夜中過ぎから明け方前までの時間帯に観察するとよいでしょう。 観察する方角はどちらでも構いません。見える流星の数が方角によって変わる わけではありません。空をできるだけ広く見渡して長い時間観察すると、それ だけ流星を見る機会を増やすことができます。 今年のペルセウス座流星群についての詳しい解説は、特集ページ「ペルセウ ス座流星群」をご覧ください。 国立天文台では、8月9日夜から8月14日朝まで、このペルセウス座流星群を観 察し、見えた流星の個数などを報告していただく「夏の夜、流れ星を数えよう 2013」キャンペーンを実施します。キャンペーンページでは、観察報告の受け 付けの他、観察のポイントやペルセウス座流星群の流星かどうかの見分け方な ども紹介しています。キャンペーン参加者には、壁紙画像のプレゼントも用意 しています。皆様、ぜひご参加ください。 ▽特集 ペルセウス座流星群 http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2013/perseids.html ▽「夏の夜、流れ星を数えよう 2013」キャンペーン http://naojcamp.nao.ac.jp/phenomena/20130809-perseids/ ■8月1日から7日は「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」 毎年8月1日から7日までは「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」です。 スター・ウィーク実行委員会では今年も、スター・ウィークを盛り上げ、多 くの方々が星空に親しむことができる天体観望会などの協力イベントを全国各 地から募集し、ウェブサイトを通じて広報しています。また、ウェブサイトに は、自由にご利用いただける広報用ポスターや星空案内リーフレットの他、 リンクバナーも用意しています。 今年のキャッチコピーは「一夜 一夜に 星見頃 (ひとよ ひとよに ほしみごろ)」。毎晩見上げても、一晩一晩、見るたびに星空は違う表情を見 せてくれます。毎晩が星見頃 (ほしみごろ) となるスター・ウィークには、皆 さんも星空を眺めてみませんか。▽スター・ウィーク ウェブサイト (スター・ウィーク実行委員会) http://www.starweek.jp/ _____________________________________________________________________ 発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室 発行日:2013年7月26日 _____________________________________________________________________