国立天文台 メールニュース
No.81(2012年8月1日発行) 「夏の夜、流れ星を数えよう」キャンペーン、ほか
_____________________________________________________________________ 国立天文台 メールニュース No.81 (2012年8月1日発行) _____________________________________________________________________ 国立天文台のイベントや研究成果、注目したい天文現象や新天体発見情報 などを、メールでお届けする不定期発行のニュースです。 どなたでも無料でニュースを受け取ることができます。 -------------------------------------------------- もくじ ■「夏の夜、流れ星を数えよう」キャンペーン ■8月1日から7日は「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」 ■相次ぐいて座新星の発見 -------------------------------------------------- ■「夏の夜、流れ星を数えよう」キャンペーン 毎年8月12、13日ごろを中心に「ペルセウス座流星群」が活発に活動します。 国立天文台では、できるだけ多くの方に夜空を眺める機会を持っていただこう と、このペルセウス座流星群を観察対象に「夏の夜、流れ星を数えよう」キャ ンペーンを行います。 観察期間:8月10日 (金) 夜より8月14日 (火) 朝まで 報告方法:パソコンもしくは携帯電話を使いキャンペーンページから報告 報告内容:観察日時、観察時間、何個の流れ星を見ることができたか等 その他:報告されたデータは自動集計し、10分おきに速報として掲載 観察方法や、ペルセウス座流星群の流星かどうかの見分け方等を、キャン ペーンページにて詳しく解説していますので、そちらを参考に観察に臨んでく ださい。携帯電話からも参加可能ですし、携帯電話版では「初級編」も実施し ますので、これまで流れ星を眺めたことのない方も、ぜひお気軽にご参加くだ さい。参加者には、パソコンや携帯電話の壁紙画像のプレゼントもあります。 ▽「夏の夜、流れ星を数えよう」キャンペーン http://naojcamp.nao.ac.jp/phenomena/20120810-perseid/ http://naojcamp.nao.ac.jp/i/phenomena/20120810-perseid/ (携帯電話用) ■8月1日から7日は「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」 毎年8月1日から7日までは「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」です。 スター・ウィーク実行委員会では今年も、スター・ウィークを盛り上げ、多 くの方々が星空に親しむことができる天体観望会などの協力イベントを全国各 地から募集し、ウェブサイトを通じて広報しています。また、ウェブサイトに は自由にご利用いただける広報用ポスターや星空案内リーフレットなども用意 しています。 今年のキャッチコピーは「七日間 心うるおう 星月夜 (ほしづきよ)」。 スター・ウィークには心を潤すような星空の下で過ごしてみませんか。 ▽スター・ウィーク ウェブサイト (スター・ウィーク実行委員会) http://www.starweek.jp/ ■相次ぐいて座新星の発見 6月から7月にかけて、日本人によるいて座新星の発見が相次ぎました。 山形県山形市の板垣公一 (いたがきこういち) さんは、6月26日 (世界時、 以下同じ) の観測から、いて座方向に10.3等の新星を発見しました。この新星 は「いて座新星2012 No.3」と名付けられました。板垣さんによる発見日時、 位置は次のとおりです。 ・発見日時 2012年6月26.5494日 = 6月26日13時11分 (世界時) ・発見位置 赤経 17時 52分 25.79秒 赤緯 -21度 26分 21.5秒 (2000年分点) この新星は、6月26.540日に茨城県水戸市の桜井幸夫 (さくらいゆきお) さん が9.9等で独立発見しています。 7月7日には、福岡県久留米市の西山浩一 (にしやまこういち) さんと、佐賀 県みやき町の椛島冨士夫 (かばしまふじお) さんが、いて座方向に7.8等の明る い新星を発見しました。この新星は「いて座新星2012 No.4」と名付けられま した。西山さんと椛島さんによるこの天体の発見日時、位置は次のとおりです。 ・発見日時 2012年7月7.4986日 = 7月7日11時58分 (世界時) ・発見位置 赤経 18時 20分 27.26秒 赤緯 -27度 44分 26.3秒 (2000年分点) この新星は、7月7.496日に静岡県掛川市の西村栄男 (にしむらひでお) さん が8.9等で、7月7.499日に北海道札幌市の金田宏 (かねだひろし) さんが7.8等 で、7月7.520日に静岡県掛川市の金子静夫 (かねこしずお) さんが7.7等で、 7月7.5500日に岡山県津山市の多胡昭彦 (たごあきひこ) さんが7.8等で、それ ぞれ独立発見しています。 7月16日には、群馬県嬬恋村の小嶋正 (こじまただし) さんがいて座方向に 12.6等の新星を発見し、この新星は「いて座新星2012 No.5」と名付けられま した。小嶋さんによるこの天体の発見日時、位置は次のとおりです。 ・発見日時 2012年7月16.512日 = 7月16日12時17分 (世界時) ・発見位置 赤経 18時 19分 37.0秒 赤緯 -19度 7分 40秒 (2000年分点) いて座方向は、私たちの銀河系の中心方向にあたり、新星が数多く発見され る領域でもありますが、今シーズンは偶然にも3個の新星が相次いで日本人に よって発見される結果となりました。 ▽参照 CBET No. 3156 : NOVA SAGITTARII 2012 No. 3 = PNV J17522579-2126215 (2012 Jun 29) CBET No. 3166 : NOVA SAGITTARII 2012 No. 4 = PNV J18202726-2744263 (2012 Jul 7) CBET No. 3177 : NOVA SAGITTARII 2012 No. 4 = PNV J18202726-2744263 (2012 Jul 15) CBET No. 3182 : NOVA SAGITTARII 2012 No. 5 = PSN J18193700-1907400 (2012 Jul 19) _____________________________________________________________________ 発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室 発行日:2012年8月1日 ウェブ:http://www.nao.ac.jp/mailnews/ _____________________________________________________________________