国立天文台 メールニュース
No.76 (2012年5月18日発行) 5月21日は金環日食
__________________________________________________________________ 国立天文台 メールニュース No.76 (2012年5月18日発行) _____________________________________________________________________ 国立天文台のイベントや研究成果、注目したい天文現象や新天体発見情報 などを、メールでお届けする不定期発行のニュースです。 どなたでも無料でニュースを受け取ることができます。 ----------------------------------------------------------- もくじ ■5月21日は金環日食 ■日食を安全に観察しよう ----------------------------------------------------------- ■5月21日は金環日食 5月21日は、太陽が月によって隠されリング状に見える金環日食が起こりま す。金環日食を見ることができるのは、九州地方南部、四国地方南部、近畿地 方南部、中部地方南部、関東地方などの広範囲にわたります。それ以外の地域 では部分日食となりますが、太陽の大部分が月に隠される深い食の部分日食を 見ることができます。 日食が見られる時間帯は、東京では、月が太陽を隠し始める部分食の始まり が午前6時19分2秒、部分食の終わりが9時2分37秒です。太陽がリング状に見え 始める金環食の始まりが7時31分59秒、食が最大となるのが7時34分30秒、金環 食の終わりが7時37分0秒で、金環に見える時間がおよそ5分間となります。 今回の金環日食は、大阪、名古屋、東京など、日本の大都市で居ながらにし て見られることもあり、非常に多くの人が楽しめる天文現象となることでしょ う。 日食が見られる地域と時刻についての情報は、国立天文台ウェブサイトの 金環日食の特集ページや、暦計算室のページなどを参考にしてください。 日本国内で起こる金環日食は、1987年9月23日の沖縄地方以来25年ぶりとな ります。また、次回日本国内で起こる金環日食は、18年後の2030年6月1日で、 北海道地方で見られます。 ▽2012年5月21日 金環日食 (国立天文台) http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/ ▽国立天文台 暦計算室 http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/ http://eco2.mtk.nao.ac.jp/koyomi/ (ミラーサイト) (注) ▽各地の予報 (2012年金環日食日本委員会) 注:ウェブサイトの混雑時にはミラーサイトをご利用ください ■日食を安全に観察しよう 5月21日の金環日食および部分日食は、太陽の大部分が月に隠されるとはい え、とても強烈な太陽光が照りつけることには変わりありません。そのため、 日食の観察の際には、ふだんの太陽観察と同様、十分な注意が必要です。 太陽観察専用の遮光グラスを使って観察する、ピンホールや木もれ日を利用 した観察を行う、太陽の投影像を観察するなど、決して太陽を直接肉眼で見つ めることがないよう、安全な方法での観察に努めてください。遮光グラスを使 用する場合も、必ず取り扱い説明書に従い、長時間におよぶ観察を避けるよう にしてください。 日本天文協議会 (会長:海部宣男・元国立天文台長) の下に組織された2012 年金環日食日本委員会は、学校向けに、日食を安全に観察するための働きか けを、文部科学省を通じて全国の教育委員会等へ行いました。また、日本眼 科学会や日本眼科医会と協力して、安全な日食観察の啓発ポスターを制作し 配布しました。さらに、国立天文台と協力して、日食のしくみや楽しみ方、 安全な観察方法を解説する資料映像を制作、公開しました。 こういった資料を活用し、ぜひ安全な観察方法や注意すべき点を日食当日ま でに確認するようにしたいものです。 ▽2012年5月21日 金環日食 -観察方法 (国立天文台) http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/obs.html ▽2012年5月21日 金環日食を楽しもう! (動画) http://www.youtube.com/watch?v=MZHpKc6Q6KU&feature=player_embedded ▽2012年金環日食日本委員会 _____________________________________________________________________ 発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室 発行日:2012年5月18日 _____________________________________________________________________