東京の星空・カレンダー・惑星(2022年3月)
概要
3月に入り、これまで昼よりも夜の時間が長かったものが、春分を前にして逆転します。日に日に早まる日の出の前、明け方の空で「明けの明星」金星が、非常に明るく輝いています。太陽から見かけ上最も離れる西方最大離角となりますが、高度はあまり高くなりません。中旬から下旬にかけては、金星に火星や土星が近づきます。月末には、これらの惑星たちに、新月に向かう細い月が並んで見られます。いずれも、比較的空の低い位置での現象であるため、観察には見晴らしの良い場所が適しています。
東京の星空

カレンダー(3月)
3日 | 新月 |
5日 | 啓蟄(太陽黄経345度)/木星が合 |
10日 | 上弦 |
13日 | 海王星が合 |
18日 | 彼岸の入り/満月 |
20日 | 金星が西方最大離角 |
21日 | 春分の日/春分(太陽黄経0度) |
25日 | 下弦 |
惑星
- 水星
- 日の出前の東の低空に位置していますが、高度が低く観察は難しいでしょう。
- 金星
- 日の出前の南東の低空に見え、20日に西方最大離角となります。明るさはマイナス4.7等からマイナス4.4等。
- 火星
- いて座を東に移動し、上旬のうちにやぎ座に移ります(順行)。日の出前の南東の低空に見え、明るさは1.3等から1.1等。
- 木星
- みずがめ座を東に移動しています(順行)。月初は日の入り後の西の低空に位置していますが、5日に合となり、以後は日の出前の東の低空に位置するようになります。見かけの位置が太陽に近く、観察は難しいでしょう。
- 土星
- やぎ座を東に移動し(順行)、日の出前の南東の低空に位置しています。下旬になると高度がやや高くなり、見つけやすくなります。明るさは0.8等。
(参照)暦計算室ウェブサイト:「今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。こよみ用語解説の天象の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。