月が金星に接近(2021年10月)

夕方の南西の空で月が金星、アンタレスに近づく
10月の夕方、南西の空では、夏の星座の中に金星が明るく輝いています。10月9日から10日にかけて、6日に新月となったばかりの細い月が、金星に近づきます。9日には、月は金星の右側に少し離れて見えています。空が暗くなると、金星の左側にはさそり座のアンタレスも見えてきます。10日になると、月は金星の左上へと位置を変えます。アンタレスは月のすぐ左下に見えます。1.0等のアンタレスはマイナス4.2等の金星に比べるとずっと暗く見えますが、空が十分に暗くなってからじっくり観察すると、印象的な赤い色をしていることがわかります。
南西の空の低い位置で起こる現象ですので、地平線近くまで見通せる場所で観察しましょう。日の入り後、まだ空が明るいうちに金星と月を探しておくとよいでしょう。時間がたって空が暗くなってくると、とても目を引く光景になりそうです。
(参照)暦計算室ウェブサイト:「今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。「こよみの計算」では、太陽や月、惑星の出入りの時刻や方位などを調べることができます。