惑星が勢ぞろい(2020年7月)

惑星が勢ぞろい 2020年7月21日4時 東京の星空
画像サイズ:中解像度(2000 x 2000) 高解像度(5500 x 5500)

明け方の空で惑星を全部見よう

7月下旬、明け方の空に全ての惑星が勢ぞろいします。西南西の地平線近くにある木星から始まり、空を横切って土星、海王星、火星、天王星、金星が並び、東北東の地平線近くには水星があります。このように夜間に全ての惑星が地平線の上にあるのは珍しいことです。

木星と土星は、空がまだ暗い、早い時刻のうちに見始めると、高度が高く見やすいでしょう。水星は、23日から28日にかけて高度が高くなり特に見やすくなります。さらに、6日から19日まではこれらの惑星に月も加わります。

ただし、海王星は約8等と大変暗いため、肉眼では見ることができません。正確な位置を調べそこに望遠鏡を向ければ見ることができます。また、天王星の明るさは約6等で、目の良い人が暗い空で観察すればなんとか見ることができる明るさです。双眼鏡を使うと、より見つけやすいでしょう。もちろん、正確な位置を調べておく必要があります。
いずれにしても、天王星と海王星は大変暗い惑星ですので、空が十分暗いうちに観察すると良いでしょう。

水星、金星、火星、木星、土星が勢揃いする機会はなかなかありません。この機会に5つの惑星を探してみませんか。双眼鏡や望遠鏡を持っている人は、天王星や海王星の観察にも挑戦してみてはいかがでしょう。

(参照)暦計算室ウェブサイト今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。

コラム
天文学の現場から

山岡均
山岡均
国立天文台准教授

太陽系には8個の惑星が知られていますが、太陽のほかにもたくさんの惑星を持つ恒星があります。肉眼でもかすかに見える「かに座55番星」には5個の惑星が発見されていて、2015年のキャンペーンでそれぞれに名前が付けられました。また、「ケプラー90」という13等星には、8個の惑星が発見されています。

系外惑星の想像図

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