ほしぞら情報 2015年9月
目次
東京の星空
カレンダー(9月)
1日 | 海王星が衝 / 二百十日 |
4日 | 水星が東方最大離角 |
5日 | 下弦 / 金星が留 |
8日 | 白露(太陽黄経165度) |
13日 | 部分日食(日本では見られない)/ 新月 |
17日 | 水星が留 |
20日 | 彼岸の入り |
21日 | 上弦 / 敬老の日 |
22日 | 金星が最大光度 / 休日 |
23日 | 秋分の日 / 秋分(太陽黄経180度) |
27日 | 中秋の名月 |
28日 | 皆既月食(日本では見られない)/ 満月 |
30日 | 水星が内合 |
惑星
- 水星
- 上旬は、日の入り直後の西の低空に位置しています。4日に東方最大離角となりますが、日の入り時の高度が10度ほどなので、観察は難しいでしょう。上旬の明るさは、0.2~0.4等。
- 金星
- 日の出前の東の空でひときわ明るく輝いています。上旬は、日の出1時間前の高度が10度もありませんが、下旬になると高度を上げていきます。明るさは、マイナス4.4等~マイナス4.5等で、22日に最大光度(マイナス4.5等)となります。
- 火星
- かに座からしし座へと移動し、日の出前の東の低空に見えます。明るさは、1.8等。
- 木星
- しし座にあり、日の出前の東の低空に位置しています。下旬になると高度が上がり、観察しやすくなります。明るさは、マイナス1.7等。
- 土星
- てんびん座にあり、日の入り後の南西の空に見えています。明るさは、0.5等~0.6等。
参照:暦計算室ウェブサイト
「今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。こよみ用語解説の天象の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。
トピックス
明けの明星・金星が最大光度
日の出前の東の空で、明けの明星・金星がとてもよく目立っています。金星は9月22日に最大光度となり、10月中旬まではマイナス4.5等の明るさを保ち、ひときわ明るく輝きます。
9月10日には細い月が金星の近くに見え、美しい光景となるでしょう。金星の近くには火星も見えています。下旬になると木星の高度が上がり、日の出前に3惑星の共演を楽しむことができます。
中秋の名月
今年の中秋の名月は9月27日です。
「中秋の名月」とは、太陰太陽暦(注)で8月15日の夜の月のことをいいます。農業の行事と結びつき、「芋名月」と呼ばれることもあります。中秋の名月をめでる習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。
今年は中秋の名月が9月27日、その翌日の9月28日が満月と、中秋の名月と満月の日が1日ずれています。中秋の名月は、新月となる日から数えて15日目の夜の月のことを、満月は、地球から見て月と太陽が反対方向になった瞬間の月を指します。このように決め方が違うことから、それぞれの日のずれが生じることがあるのです。
また、太陰太陽暦で9月13日の夜を「十三夜」と呼び、日本ではその夜にもお月見をする習慣があります。十三夜は、「後(のち)の月」「豆名月」「栗名月」とも呼ばれます。今年の十三夜は10月25日です。
注:明治以前の日本で使われていた暦。月の満ち欠けを元に1カ月の日付が決められていた。
今年最大の満月
9月28日の月は、今年最も大きく見える満月です。
月は地球の周りを回る天体ですが、その軌道が楕円形をしているため、地球と月の距離は一定ではありません。また、月の軌道は太陽や地球などの影響を受けて変化するため、月が地球に最も近づくとき(近地点)、最も遠ざかるとき(遠地点)の距離が毎回異なります。
今回は、9月28日午前10時46分に月が地球に今年最も近づきます(約35万6900キロメートル)。そして、その約1時間後の午前11時51分に満月の瞬間を迎えます。ただし、日本では月が地平線の上に出ていない時間帯となります。満月の瞬間の月の視直径は約33.5分角です。
なお、今年最も小さく見えた満月は3月6日でした。この日は3月5日の16時33分に月が遠地点を通過し、その翌日の3月6日午前3時05分に満月となりました。そのときの月の視直径は約29.4分角でした。下の図のように並べて大きさを比較すると、ずいぶん大きさが違うことがわかります。