太陽系の外に広がるはるかな宇宙にも、生命は存在するのでしょうか? 恒星は生命の住む環境とは考えにくいので、太陽系外に生命を探すには、まず「太陽系外惑星」を探す必要があります。その存在が初めて確認されたのは、比較的最近の1995年のこと。以来、天文学者たちは、惑星が恒星のまわりを公転することで恒星がわずかにふらつく運動や、惑星が恒星の前を通り過ぎる際に、恒星が見かけ上少し暗くなる現象などを手がかりに、200個以上の太陽系外惑星を発見しています。
しかし、もうひとつの地球と呼べるような惑星は、まだ見つかっていません。これまでの観測では、木星型の大きな惑星は数多く発見されたものの、地球のように小さな惑星は見つけることができなかったのです。そこで、専用の望遠鏡を備えた人工衛星がいくつか計画され、その中のひとつが2006年に打ち上げられました。宇宙から地球型惑星を探す取り組みが、いよいよ始まろうとしています。
太陽系外の天体はあまりに遠いため、地球型惑星が見つかったとしても、探査機を直接飛ばすことはできません。そこで、惑星の環境や大気組成を地球から観測して、液体の水の存在を調べたり、酸素やオゾン、クロロフィルなど生物が作り出す物質(バイオマーカー)の痕跡を探して、そこが生命を育む環境かどうかを調べる方法が考えられています。今後のさらなる研究によって、地球のような惑星や地球型の生命が、宇宙の中で普遍的な存在かどうかが明らかになっていくことでしょう。