Scientific Goals and Missions—ASTEプロジェクト
Purpose
ASTEプロジェクトは南米チリアタカマ砂漠のパンパ・ラ・ボラに設置された口径10m電波望遠鏡を用いてALMAにおける研究開発にさまざまな可能性と将来性を供し、目で見ることができないサブミリ波帯での天文学を南半球から開拓することを目指す。
Missions
本プロジェクトのミッションは、関連する研究機関および組織との協力のもとでASTE望遠鏡を運用し、新技術開発の活動も推し進めることにより、その観測データセットを科学コミュニティーへと供し、ミリ波サブミリ波天文観測における今後10年以上の新たな科学要求を設計することである。
Primary Scientific Goals
本プロジェクトの主要科学達成目標を以下に記す。
- 先駆的な超広帯域サブミリ波分光計DESHIMAを用いて、赤方偏移3以上の初期宇宙においてダストに隠された非常に明るい爆発的星形成銀河(HyLIRG)の赤方偏移分布および赤外線光度関数を求め、この銀河種族が宇宙星形成史に与える影響を明らかにする。
- 未開拓のサブミリ波帯をALMA Band 8および10の受信機を用いて観測し、近傍星形成領域の分子雲において[CI]やCOの複数輝線の広域画像を提供し、これら輝線の物理化学量測定ツールとしての有用性を確立することを目指す。これにより、ALMAなどを使った系外銀河における分子ガス定量の信頼性を向上させ、宇宙星生成率密度の変遷を司る物理過程に対する知見を得ることに貢献する。
Target Date
2025年3月末