自然科学研究機構 国立天文台

日本最古の星野写真の発見

研究成果

渡部潤一(国立天文台)と国立天文台・普及室アーカイブ室を中心とするチームは、約2万枚と想定される古い写真乾板の整理を続けてきました。この過程で19世紀末に撮影された日本最古の天体写真乾板を発見しました。

発見した写真乾板の大部分は、国立天文台の前身である東京帝国大学東京天文台により19世紀に麻布においてブラッシャー写真儀を用いて撮影されたものです。

発見された写真乾板のうち最古のものは1899年3月5日撮影の写真乾板番号No.13でした。東京帝国大学東京天文台は、麻布において、様々な観測に着手していました。しかし、当時の資料や観測装置、写真乾板類は、現在の三鷹の地へ移転する前の関東大震災および戦中の三鷹東京天文台本館火災などで喪失したと思われていました。今回発見された写真乾板は、サイズが253mm×220mm、視野は12.0度×10.4度で、中には数日にわたり、6時間以上露出したものもありました。B等級で17.3等まで写しこまれており、当時の麻布の空が真っ暗であったことや低感度写真乾板を有効に活用しようとしていた苦労が忍ばれます。これらの中には、日本で初めて発見され、命名された小惑星「TOKIO」、大きな固有運動がわかるはくちょう座61番星などの貴重な写真乾板も含まれています。

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