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2026年1月の星空情報

著者近影三上真世、伊藤博則(国立天文台 天文情報センター)

2026年1月の星空情報です。

新しい年の始まりです。元日の朝と言えば、初日の出。

水平線から昇る強い光。空を満たしていくオレンジ色。山肌を照らす朝の気配。地域ごとに異なる情景を見せながら、2025年最初の太陽が静かに空に昇っていきます。「初日の出」です。

各地の日の出の時刻は、初日の出情報をご参照ください。

三大流星群のひとつ、しぶんぎ座流星群。今年の極大は1月4日の朝6時頃と予想されています。観察に適した時間の目安は、空が明るくなり始める少し前の5時頃です。強い月明かりがあり、見える流星の数は全体に減ってしまいますが、空の暗い場所では、1時間に15個から20個ほどの流星が期待できます。

流星は空の広い範囲に現れるため、月を視界から外しつつ、ゆったりと見渡してみてください。

冬の夜空で存在感のある木星。1月3日には満月が木星の近くを通り、木星が月と並ぶ姿は明るい空でもよくわかります。

30日と31日にも、満月前の月と木星が接近して見えます。夜空の高い位置で、二つの明るい天体が寄り添う様子が楽しめます。

夕方の南西の空では、1等ほどの明るさで土星が輝いています。1月23日には細い月が土星に近づき、日没後の淡い空にすっきりとした並びが見られます。

1月の月の暦

3日:満月 11日:下弦 19日:新月 26日:上弦

(三上)

映像制作スタッフおススメ現象ピックアップ「各地の初日の出」

今月のおすすめ天文現象は、初日の出。
天文現象と言うには、少し大げさかもしれない。
太陽は毎日、変わらず昇っている。

それでも、1月1日の朝に見る太陽には、
記念写真を撮りたくなるような、ささやかな期待感がある。
雲の切れ間から顔を出せば、ちょっと得をした気分になり、
見えなければ、それはそれで、また来年の話になる。

日本は意外に広く、
太陽が昇る時刻も、風景も場所ごとに違う。
海からでも、山からでも、街の空からでもいい。
どこで見ても、ちゃんと一年は始まる。

爽やかな気持ちになれたら、それで十分。
そんな軽さも含めて、初日の出は、
年のはじめにちょうどいい天文現象だと思う。

(伊藤)

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