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2025年11月の星空情報

著者近影三上真世、伊藤博則(国立天文台 天文情報センター)

11月2日は十三夜。中秋の名月に次ぐ2度目のお月見の日です。2日の夜には、月が土星に寄り添うように輝きます。太陰太陽暦にちなんだ日本ならではのお月見。空を見上げて楽しんでみてください。

11月5日の満月は、ことし地球に最も近く、見かけ上いちばん大きく輝きます。月は楕円(だえん)の軌道を描いて回っているため、満月の見かけの大きさが毎回少しずつ変わります。ことし、いちばん遠い満月と比べると、5日の月の大きさが一目でわかります。

9日から10日にかけては、下弦に近い月と木星のランデブーも楽しめます。秋から冬へ移り変わる11月の星空、空気の澄んだ夜に、ぜひ見上げてみてください。

11月の月の暦

5日:満月 12日:下弦 20日:新月 28日:上弦

(三上)

映像制作スタッフおススメ現象ピックアップ「特大お月さま」

11月5日の満月は、今年いちばん地球に近い位置で迎える満月。
つまり、見かけの大きさも最大級です。
「スーパームーン」なんて言葉が広まる前は、ただ「あれ、今夜の月、やけに大きいな」と思って見上げていた気がします。
子供の頃の、そんなぼんやりした夜をふと思い出します。

月の軌道は少し楕円で、近づいたり離れたりを繰り返している。
それを知った今は、「大きい」ではなく「あ、近い」と感じるようになった気がします。
もしこの夜に、月明かりだけで撮る映像があったなら――きっとやわらかく、澄んだ青の世界になるでしょう。

だから年に一度のその夜は、心の中で「ようこそ、今年いちばん近い満月よ」とつぶやいて。
お気に入りの“月の曲”でも聴きながら、ゆらめく光をただ見つめていたい。
そんな特大お月さまの夜が来ます。

(伊藤)

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