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大阪・関西万博での展示に国立天文台も協力

著者近影山岡均(国立天文台 天文情報センター)

「超時空シアター」で上映される映像『499秒 わたしの合体』」の一コマ
「超時空シアター」で上映される映像『499秒 わたしの合体』」の一コマ。(クレジット:EXPO2025大阪・関西万博 シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」)

「2025年の大阪・関西万博で、展示に協力していただけますか?」
そんなお声掛けをいただいたのは、2022年の早春でした。

『超時空要塞マクロス』や『創聖のアクエリオン』などを手掛けたアニメーション監督、河森正治(かわもり・しょうじ)さんがプロデュースするパビリオンで、地球上の動植物、地球・太陽・宇宙の営みを映像で表現したいとの構想を伺いました。さまざまな研究機関とのコラボレーションを通じて、その世界観を形にしたいとのことでした。

私たちは早速、国立天文台三鷹キャンパスでの打合せを設定し、河森さんをはじめとするスタッフの皆さんに、4D2Uドームシアターの映像をご覧いただいたり、研究者とのディスカッションを行っていただいたりしました。さらに、リクエストに応えて銀河衝突の様子を別の角度から見られる映像を作ったり、画像の解説を監修したりと、時間はあっという間に過ぎていきました。

この企画は、大阪・関西万博の主要な8つのシグネチャーパビリオンの一つ「いのちめぐる冒険」として結実しました。河森さんが掲げた館のテーマ「いのちは合体・変形だ!」を体現するさまざまな展示が、このパビリオンに詰まっています。MR/VRを駆使した「超時空シアター」では、映像作品『499秒 わたしの合体』が上映されています。この作品の後半では、多種多様の生き物が眼前を流れていく背景に、衝突する銀河の姿が現れ、宇宙と生命のつながりを感じさせます。また、館の外からも見える「宇宙の窓」では、準リアルタイムで地球や太陽の姿が詳細に映し出されます。公式動画では、河森さんと監修に携わった国立天文台の研究者との対談もご覧いただけます。

「超時空シアター」は1回30人の入れ替え制です。とても人気の展示となっており、予約は争奪戦になっているそうです。会期も残り1か月となりましたが、ぜひ大阪・関西万博へ足をお運びいただき、「いのちめぐる冒険」を体験してみてください。

シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」の全景
シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」の全景。万博会場の中央部、パビリオンは大屋根リングの中心近くに位置する。(クレジット:EXPO2025大阪・関西万博 シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」)
準リアルタイムで地球や太陽の姿を高精細に映し出す「宇宙の窓」
準リアルタイムで地球や太陽の姿を高精細に映し出す「宇宙の窓」。館内に入ると解説音声も聞くことができる。(クレジット:EXPO2025大阪・関西万博 シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」)

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