国立天文台トップページ新天体関連情報 > 流星群の和名について

流星群の和名について

 2009年8月、国際天文学連合(IAU)の総会において、64の流星群の公式名称を確定しました。 また、今後の名称付与の方法についても決定しました。 これに伴って、これらの流星群について、一定のルールにて和名を設定しました。 その後、2012年8月の国際天文学連合総会では31の流星群を追加しました。 2015年8月には18の流星群を追加するとともに1つの流星群を削除しました。 2016年2月には1つの流星群を追加するとともに2015年8月に追加された流星群のうちの1つを削除しました。 2022年8月には2つの流星群を削除(うち1つは2012年8月に追加したもの)し、現在確定した流星群の数は110になりました。

背景

 これまで流星群名には、放射点の位置を示す星座名(例:オリオン座流星群など)や、その付近の恒星名(例:みずがめ座η流星群など)が用いられてきました。 その一方で、母天体の彗星に由来する名称(例:ジャコビニ流星群、ポンス・ウィンネッケ流星群など)が用いられたり、流星群を見出した人によって別の流星群名が使用されたりすることにより、一つの流星群について複数の流星群名が存在することもありました。 また異なる時期に活動する流星群の放射点の位置が近い場合には、2つの流星群について同じ流星群名が用いられるような場合もありました。

 このようなことによる混乱をさけるために、国際天文学連合の第22委員会では、2006年8月の総会にて作業部会を設置し、流星群の正式名称決定のための議論を行ってきました。 その結果、2009年8月に行われた総会において、64の流星群について公式な名称が確定しました。 また、流星群は今後も追加されることが想定されますが、この際の名称の付与方法についても決定しました。

 そこで和名についても、国際天文学連合が決定した名称について、一定のルールで設定することにしました。 この和名設定のルールについては、2009年8月に開催された流星会議におけるアマチュアの方々を含めた議論を元に、国立天文台で設定したものです。

和名一覧表

 確定した110の流星群(2023年6月現在)について、和名を一覧表にまとめました(2024年12月30日更新)。

流星群の和名設定のルール

原則として、学名を一定のルールで和訳した形式を用いる。

  1. 学名が「星座名」(注1)だけのもの
    「星座名(和名)」+「流星群」とする。
    例:Perseids → ペルセウス座流星群
    例外:Quadrantids(しぶんぎ座流星群)、Ursids(こぐま座流星群)(→例外規定の項目参照
  2. 学名が「ギリシャ文字等」(注2)+「星座名」のもの
    「星座名(和名)」+「ギリシャ文字等」+「流星群」とする。
    例:alpha Capricornids → やぎ座α流星群
    ※ギリシャ文字には、仮名文字を当てずにギリシャ文字を使用する。
  3. 学名が「月」+「星座名」のもの
    「○○月(略称含む)」+「星座名(和名)」+「流星群」とする。
    例:October Draconids → 10月りゅう座流星群
  4. 学名が「月」+「ギリシャ文字等」+「星座名」のもの
    「○○月」+「星座名(和名)」+「ギリシャ文字等」+「流星群」とする。
    例:September epsilon Perseids → 9月ペルセウス座ε流星群
  5. 学名に「昼間(Daytime)」を含むもの
    流星群名の最後を「昼間流星群」とする。
    ※読み方は「ちゅうかんりゅうせいぐん」とするが、呼称として「ひるまりゅうせいぐん」を使用しても構わないものとする。
    例:Daytime Arietids → おひつじ座昼間流星群
    例:Daytime April Piscids → 4月うお座昼間流星群
    例:Daytime beta Taurids → おうし座β昼間流星群
  6. 学名に「北(Northern)」または「南(Southern)」を含むもの
    「流星群」または「昼間流星群」の直前に「北」または「南」を入れる。
    例:Northern Taurids → おうし座北流星群
    例:Southern delta Aquariids → みずがめ座δ南流星群
    例:Northern Daytime omega Cetids → くじら座ω北昼間流星群
    例:Southern Daytime May Arietids → 5月おひつじ座南昼間流星群

例外規定

注釈

リンク

ウェブサイト 利用規程お問い合わせ