国立天文台 メールニュース

No.156(2015年12月28日発行) 太陽系外の惑星系に名前をつけよう ― 一般投票最終結果発表、他

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    国立天文台 メールニュース No.156  (2015年12月28日発行)
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もくじ
■太陽系外の惑星系に名前をつけよう ― 一般投票最終結果発表
■理科年表 平成28年 刊行
■第20回 自然科学研究機構シンポジウム
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■太陽系外の惑星系に名前をつけよう ― 一般投票最終結果発表

 国際天文学連合 (International Astronomical Union、以下 IAU) が2014年
から進めてきた、太陽系外惑星系 (以下、系外惑星系) に名前 (愛称) を付け
るキャンペーン「NameExoWorlds」が終了し、19の惑星系 (固有名を持たない14
の主星と、19の系外惑星系に属する31の惑星) に提案された名前への投票結果
が発表されました。このキャンペーンには182の国と地域から参加があり、50万
票以上の投票がありました。

 今回命名対象になった20の系外惑星系には、45の国のさまざまな天文団体か
ら247の名前が提案され、それに対する一般投票が2015年8月から10月 (世界時) 
に行われました。その投票の結果、それぞれの惑星系で最高得票数を得た名前
をIAUが承認しました。日本からは4団体が提案した名前が採択される結果とな
りました。名前が採択された団体数は、日本が最多となりました (2位は米国の
3団体)。
 残念ながら、今回はうしかい座タウ系については投票が無効となりました。
最高得票数となった名前が、IAUが示した命名のガイドラインに従っていなかっ
たためです。この系外惑星系については、将来名前を再募集することになりま
した。
 今回新たに決まった名前の語源は、神話の登場人物、有名な科学者、架空の
人物、古代都市や消滅した言語の言葉など、多岐にわたります。

 ▽国際天文学連合「太陽系外惑星命名キャンペーン」一般投票最終結果
  http://www.nao.ac.jp/news/topics/2015/20151215-nameexoworlds.html

 ▽惑星系に名前を!―太陽系外惑星系に名前をつけよう
   (日本天文協議会 IAU 太陽系外惑星系命名支援ワーキンググループ)
  http://exoplanet.jp/

 ▽NameExoWorlds (英語) (国際天文学連合)
  http://nameexoworlds.iau.org/

 ▽Final Results of NameExoWorlds Public Vote Released (英語)
   (国際天文学連合)
  http://www.iau.org/news/pressreleases/detail/iau1514/

 ▽国立天文台 メールニュース No.151 (2015年8月14日)
  「太陽系外の惑星系に名前をつけよう ― 一般投票開始」
  http://www.nao.ac.jp/mailnews/data/0151.html

 ▽国立天文台 メールニュース No.154 (2015年10月24日)
 太陽系外の惑星系に名前をつけよう ― 投票締め切り迫る
  http://www.nao.ac.jp/mailnews/data/0154.html


■理科年表 平成28年 刊行

 「理科年表」 (国立天文台 編) は、暦、天文、気象、物理/化学、地学、
生物、環境の7部門からなる科学全般を網羅したデータブックです。その平成
28年版が刊行されました。

 暦部では、国民の祝日に新たに「山の日」が加わることで、祝日が合計16日
となり、これで祝日のない月は6月のみとなりました。
 天文部では、脈動変光星の分類を大改訂し、トピックス「ケプラー革命と星
震学」でも採り上げています。ケプラー宇宙望遠鏡やコロー探査機の活躍によ
り、もはや変動しない恒星はないという時代を迎えました。また、2015年7月の
ニューホライズンズ探査機の接近で話題となった冥王星やその衛星についても
内容を改訂し、トピックス「人類が初めて見た冥王星の姿」でもいち早くこの
話題をお届けしています。
 気象部では「世界のおもな気象災害」を新設しました。物理/化学部では昨
年版に引き続き「単位」を改訂し、原子量などを最新データに更新しました。
さらに生物部では、昨今のDNA解析で得られた知見をもとに「動物分類表」を刷
新し、トピックスでも話題の「ゲノム編集」を採り上げています。

 理科年表平成28年版をどうぞご利用ください。

 理科年表は多数の研究機関の協力の下に国立天文台が編さんする、日本で最
も信頼されている「自然界の辞典」であり、大正14 (1925) 年の創刊から数え
て今年で90年を超えるに至ります。それをふまえてさまざまな企画も用意して
おりますので、本誌ならびにオフィシャルサイトにてぜひお楽しみください。
 創刊号から最新版までのデータを集録した理科年表Web版も理科年表プレミア
ム個人版となり、さらにお求めやすくなっています。

 環境に関するあらゆる分野の情報を網羅したデータブック、理科年表シリー
ズ「環境年表 平成27・28年版」も刊行されています。こちらも併せてご利用
ください。

 おわび:環5 (941) ページ「各都市の日最低気温25℃以上 (熱帯夜) の年間
日数」のグラフに誤りがございました。訂正したグラフが封入されていない方
は、お手数ですが、理科年表オフィシャルサイトの正誤案内にてダウンロード
してください。ご不便をおかけしたことを深くおわび申し上げます。
http://www.rikanenpyo.jp/towa/seigo.html

 ▽理科年表オフィシャルサイト
  http://www.rikanenpyo.jp/


■第20回 自然科学研究機構シンポジウム

 第20回 自然科学研究機構シンポジウムを、2016年3月13日に一橋講堂 (東京
都千代田区) にて開催いたします。今回のテーマは『「生命の起源と進化」 
地球から系外水惑星へ』です。
 ご参加には事前のお申し込みが必要となります。プログラム、各講演タイト
ル、講師等は自然科学研究機構シンポジウムのウェブサイトをご覧ください。
 多くの皆様のご参加をお待ちしております。

 開催概要
 テーマ:「生命の起源と進化」 地球から系外水惑星へ
 日時:2016年3月13日 (日) 13:00-17:30 (開場 12:00)
 会場:一橋講堂 (東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター2階)
    http://www.hit-u.ac.jp/hall/
 主催:大学共同利用機関法人 自然科学研究機構
 参加費:無料
 プログラム:自然科学研究機構シンポジウムのウェブサイトをご覧ください
 参加方法:事前の参加お申し込みが必要です
      お申し込み方法は、ウェブサイトをご覧ください
      お申し込み開始は2016年1月下旬頃を予定しています
 その他:Ustream、ニコニコ生放送でのライブ配信を予定しています

 ▽第20回 自然科学研究機構シンポジウム (自然科学研究機構)
  http://www.nins.jp/public_information/sympo20.php


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発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室
発行日:2015年12月28日
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